study

路漫漫 

青海省から、北京経由で夜、東京に帰り着きました。 青海省では、第七回中国社会言語学会国際シンポジウムに参加、発表をしてきました。これは、2年前、香港で開催された第六回シンポジウムを一人聞きに行き耳も目も驚かされ、2年後のこの青海省で開催される…

今日のMAOおじさん

失礼な呼び方かもしれませんね。でも、最近ここの学長もお名前の一部を取って「根叔」ケン叔父さんという呼び名があり、呼び名の変化は親しさの表れでもあります。校門の背後に立たれるMr.Maoは、大きくて立派。 私の勝手なランキングによれば、主席の故郷・…

夜 長春

26日は起きると睡眠不足からひどい頭痛でした。午後なるにしたがって元気が回復。中国語での発表と夕食が終わって一度ホテルに戻るころにはどうやら復活。 関西大学T先生は初めて中国ということであるし、女性3人で、日本帝国主義が「新京」を作ろうとして…

長春から戻りました

旅装をとき、シャワーを浴びて、洗濯機を回す。旅もいいけど、このさっぱりする時間がまたいいですね。 右の一枚は長春の雲。発表が終わって、夕方の晩餐のレストランに入る前に見た空。すこしほっとして見あげた長春の夕方の雲です。移動2日、1日だけの研究…

北の空から

昨日バタバタと3学年のテストを終え、今日は、研究会のため長春に来ています。 といっても、まだ空港とホテルだけで、久しぶりにお目にかかった先生方とおはなししたりで、特に「長春」感じるものはなしです(笑)。ただ、5年前と同じく、武漢より空がちょっ…

鳥の声、人の声

「上海市新移民的語言社会調査」(雷紅波2008年)という210ページの立派な論文が読み終わらない。さすが復旦大学・遊汝傑先生のお弟子さんの博論です。また、留学希望の日本語学科院生の修士論文の添削も60ページの大作で、昨夜2時まで目を通しましたが、ま…

ニーハオと廬山

「昨日もたくさん野菜を買ってきたのに、今日もそんなにたくさん買ってきたんですか?」。宿舎のフロントの主管(マネージャー)の女性に声をかけられた。 初級中国語では挨拶は「ニーハオ」と習うが、実際には「買菜去?(市場に行くの)」とか、「上班去?…

今年なぜ雲をテーマにと思ったのかと思い出してみれば、雲集、雲散。雲は集まって、散っていく。 厚く空を隠して動かない日もあれば、羽のように軽やかに飛んでゆく自由も。 それはまるで心みたい、そう思ったからでした。でも、雲を撮ろうとすると、気象写…

私の見たもの聞いたもの

今年の写真は「雲」と言いつつ、ほとんど忘れている。 夜が闇を連れてくる前に、見上げる空。新しい緑に、夕方の雲より心魅かれた。 研究日のはずですが、研究室でダウンロードしたものの、USBをわすれてしまって殆どはかどらなかった。 夜はマッサージに…

宅急送

朝、ニュースで「あと23日に迫った世博、入場者数は延べ7000万人の見込み」と言っていました。イメージソングは何種類かあるようですが、ジャッキー・チェン等の有名人が歌っている「2010年あなたのお出でを待っている」を聞いた。 中国語と日本語で微妙に違…

かたつむりの家

「蝸居」というテレビドラマが評判になっている。 簡単な筋は,中国の名門大学をでて大都市(上海)で働く一組の夫婦とその妻の妹が、家を手に入れるための苦労を軸にした現代生活ドラマ。誘惑と人間模様、欲望と失意。言葉遣いも、描かれた現象も現代中国を…

不思議な物語とホットアップルジュース

昨日授業が終わってから、久しぶりに鍼を打ちにいった。寒い時は胃も痛くなりやすいと、胃、腎の保養というのをやってもらった。 横になりながら、隣のひとの話声に耳を傾ける。― うちの会社の人が昨日なくなったのよ。突然。まだ40歳なのよ。それがなんとも…

南京大学

南京大学に来ています。無事研究会が終わり、あすはほとんどトンボ帰りで武漢に戻ります。去年3月、香港で中国社会言語学会に参加し、斯界の大御所・徐大明先生と隣り合わせに座る機会を得、日本の社会言語学者友定先生とおひき合わせしたいとお話ししたこと…

夕暮れときどき真面目に

本国では散逸し、日本伝わり残った文献もある。 方言調査を引率された教授からそんな資料が日本の内閣文庫にあるから頼みたいと言われていた。書籍名は「南宋孝宗乾道己丑五年建寧府黃三八郎書鋪刊本宋本廣韻」。公文書館へ問い合わせてみると意外にも複製が…

猫の撮影代

今日はなんども電気が落ちた。つまり停電。じつは書きかけて今も宿の前の変電器かなにかがボン!という音をたてて落ちた。どうみてもPCに悪い。夜11時の部屋は、クーラーも止まり、PCの光以外部屋は真っ暗け。 これが急激に冷房を使い出した中国の現実。80年…

嘉魚県の暑い夏

嘉魚県に来て2日目。 嘉魚県はスーパーもあればも裁判所も、バイリンガル幼稚園もある想像以上に立派な町でした。 かつ何も事前にわからない中国式合宿は、予想以上にハードな音韻調査。今日は一歩も外に出ていない。 今朝は8時から、停電で冷房の利かない…

新旧武漢タンブラーと論文

仕事とか自分の研究とか、わらじとか長靴(笑)とかいろいろあって、なかなかブログの更新をおこたりがち。裸足であるく気持ちよさもいいですよね。 宿舎は日曜の朝も改修作業でどんどん、ガタガタ。写真はこの間、逃げだしたスタバの風景です。そこから見え…

絢爛の春 絢爛なことば

最近時間があるとき見ているのが「大明宮詞」。唐代の則天武后とその娘太平を描いたドラマで2000年に放映されたもの。脚本家はシェークスピア劇の風格でそのシナリオを書いたと言われ、言葉の美しさや衣装の華やかさなどが話題になったドラマだ。勿論研究の…

リンリンさんに聞いてみよう

授業が終わると「冷死了(寒くて死にそう)」とか「凍死了(凍えちゃう)」という声が聞こえてくる。29度からまた一気に3度。多くの市民が「瑟瑟発抖」ぶるぶる震えたと新聞に表現されている。雨の中並木道を家に帰る道、変なクラクションの車に犬が吠えて、…

面白い人

おとといの武漢は気温29度にまで達した。51年の武漢気象台創設以来の記録だそうだ。中国人の友だちウルムチの広播(放送)大学処長のIさんからよく携帯メールをもらう。ウルムチは雪が降ったとようですねと尋ねると人工雪だったのだそうだ。互いに武漢を思い…

うその見つけ方

昨日お昼、博士課程先輩たちと指導教官の4人で創業街のピザのお店に行った。わざわざ「西洋料理店」へ行ったのに、皆さんのオーダーはやや洋風ともいえなくは無いが中華のセットメニュー。イタリアから取り寄せた窯も、武漢には珍しい素敵なお店の雰囲気も偉…

時に之を習う

午前中4時間もある中文系の院の「西欧言語学理論」の授業にでた。休み時間、中国語の「着」や「過」はアスペクトではないか、であれば「詞尾」ということもでき、これらの使用が拡大している現在、グリムの「言語発展三段階論」の3つ目の仮説は中国語におい…

一日一冏

今日は別の中文系の別の教授のサロンに行って来た。尉遅(ユーチー)教授のところは日曜日にも勉強されるのだ。 「中国語史データ構築のための漢字バンク開発」という計算言語学のお話で、すでに1.金文図片字庫 2.今昔文字鏡 3.華東師範大小篆字庫 4…

1年たったんだ。

いつまでもかまどの暑さでゆで卵の私。夜の帳が下りる頃にはやっと涼しくなる。 夜、指導教官のサロンがあり、修士、博士ほぼ全員揃って自己紹介。サロンというのは、日本のゼミみたいなもので、論文の中間発表だったり、一人が選んだ論文について議論しあっ…

武漢語

日本に戻って4日目。仕事も持ちかえったので、親しい人に会う以外は何もしない予定が、あっちも埃、こっちも気になると掃除はやっぱり必須。 汗を流したあと、お昼を食べながらテレビをつけるとあれれ「新・上海灘」(新・上海グランド)をやっている。20年…

mklaoshi的攻防

午後から久しぶりの青空。週はじめは6時間、4時間と自分の授業があり、中文系では小さい発表をこなした。 中国の修辞学は欧米から入ってきた語用論(pragmatics)との関係が議論されており、そんな意味もあり伝統修辞学にも目を通すため、指導教官の修士の授…

100万ドルの勉強会

栄養たっぷりの香港学術の旅から戻りました。北京や上海、南京にも同好の師や士が増え収穫もいろいろです。 昨夜は6時までの発表会のあと、8時にレセプション終了後、北京の民族大の先生と急ぎビクトリアピークへ夜景を見に行きました。右はその時の写真。…

明日から

T先生を空港に送りがてら、私の方は深センに飛び、24日から香港理工大学での中国社会言語学国際シンポジウムに行ってきます。それにしても今回は興味ある発表が多すぎでプログラムが美味しいレストランのメニューのよう…。 日本もそろそろ桜の季節でしょ…

氷海の斧

おくればせに村上春樹が坪内逍遥賞を受賞した時の記事を読んだ。受賞の理由の一つに「数々の翻訳で新たな日本語を構築したこと」があげられている。最近、林少華先生の中国語版のへの批判が日本で出て、何かと話題になっている。確かに林先生のブログは、私…

影絵の向こうの西安

昨日から宿舎にも、やっと暖房が入った。東北4省以外は11月15日が暖房解禁日なのだそうだ。西安は武漢よりよほど寒くて、耐え切れず厚い下着を買いに走った。 さて、西安の旅(たぶん)最終篇は記憶の底に焼きついた絵のこと。それは、最初の晩に武漢から移…