リンリンさんに聞いてみよう

授業が終わると「冷死了(寒くて死にそう)」とか「凍死了(凍えちゃう)」という声が聞こえてくる。29度からまた一気に3度。多くの市民が「瑟瑟発抖」ぶるぶる震えたと新聞に表現されている。

雨の中並木道を家に帰る道、変なクラクションの車に犬が吠えて、飼い主にしかられていた。「じっとしていなさい」と言って鞭で打たれていたが、中国は飼い主にも問題があると思う。
曲がり角では大学生・男女がけんかしている。武漢語。相合傘の中のけんか。いろいろと聞こえてくる音、声。

全ての授業が始まり、またいくつか専門の授業にもでている。
午前は「語言調査」の授業。これが方言調査に備えて「国際音声表記」を思いっきり叩き込むというもの。発音の簡単な日本語話者にはかなり苦しい。
母音だけでも32音。子音は習っているのはこのこの表より複雑。(小鳥を押すと発音してくれます)。
例えば「歯茎側面摩擦音(舌尖前辺擦音)は英語の[l]を頬で空気摩擦しながら発する、なんていう音で、これでまだらくなほうなのだから。
雨の降る夜お暇な方は、まだ出会っていない世界の友達の話し声を想像しつつ練習してみてください。

それからビジネスサイトなどで人物キャラにしゃべらせるためのソフトのオンラインデモですが、言語が選べて、わからない文があると発音してくれます。中国語はリンリンさん。Chineseを選び、TEXT(調べたい文)を入れてSay itを押すとかなり難しい文でも発音してくれます。さずがに詩経は無理でしたが李延年「北方有佳人絶世而独立」の句は滑らか。美女の形容として人口に膾炙しているせいでしょうか。それにしても技術の進歩に驚くばかり。


他に最近気になったニュースは、大学生の起業を勧めるニュースと、宜昌(三峡ダムの近く)でバラバラ死体が見つかったというニュース。これはニュース自体ではなく、図説の中の表現に関して。
帰国中、日本でも5月から裁判員制度が始まるからということでそのプレゼンのあり方についても報道されていた。裁判のため、報道のため、どのような視覚的表現がされるようになるのか。
なぜか中川大臣辞任の表情は今朝の「武漢晨報」も「武漢晩報」も一面に載っていました。

やれやれ久しぶりに書くと長いなぁ。
冷たい雨の降る今週、友だちや学生に囲まれ、かつ人参湯を飲んで温かく過ごしています。