「給力(geiliゲイリー)」

中国語の新語と言えばなんといっても「給力(geiliゲイリー)」。
先月の春節晩会でも司会者が使用、最近ではCMなどでも使われている。もとは東北方言とか古語だとか各種の説あり。日本のアニメ西遊記の翻訳で「和尚さん、これが天竺?なんだか不給力(がっかり)」と孫悟空が言って、ネットで火がつき、ungelivableという英語の造語まで生まれたのだとという。「不」がなければ「すごい」とか「素晴らしい」の意味。

ところで今年の春晩のキーワードは「微博(ウェイボー)」=中国のツイッターと「草根(ツァオケン)」=草の根。
「草根」ということばはずいぶん前からあるが、今年の春節晩会では、農民工の歌手や踊り手を呼んで庶民に近付き、親しみを出そうと工夫したことに関係している。

この中国版紅白、つまらなくなったと言われているが、なんと央視市場研究股分有限公司調べでは全国の家庭93.88%が見たという、お化けみたいな数字。
除夜に家族みんなが集まって年飯(おせち)を食べるのが習慣の中国では、家族を大切にする伝統がなくならない限り、当分、欠かせない番組ですね。

それから問題の西遊記は こちら。
ここでは「給力」ほかに「杯具(悲劇)」とか「老湿(老師)」や「やめて」の音訳などがあります。このアニメのナンセンスな感じを出すためのさまざまな言葉の工夫。日本のアニメ翻訳が中国語に影響を与えているよい例のようです。
ところで、このアニメ(漫画)日本でそんなに流行っているのですか?