北京でも上海でもなく

mklasohi2013-06-22

昨日は武漢の日本人のお知り合いたちとお別れ会を兼ねてお昼をご一緒した。遠く漢口から駆け付けてくださった方や、お仕事を抜け出してきてくださった方など、ありがとうございました。お会いできてよかった。

また、それから、そのうちのお一人、日本のケーキのお店SakuraのパテシエMKさんに午後の2年生のクラスでお話いただいた。秋にも実はいろいろな方にお話に来ていただこうと計画しながら、島問題が原因で、日本人の方をお呼びすることができず、2年生のクラスには一度もゲストスピーカーをお呼びできなかった。学期も押し詰まり、最後のチャンスと思い、Kさんにお願いしたところ快く引き受けてくださった。

さて、汗をふきふき、お食事もそこそこで、東9の教室へ。そして、たくさんのケーキの写真をスクリーンに写しだされるや、学生たちからため息が漏れた。みんなSakuraのケーキの大ファン。お話からはケーキに対する情熱が伝わってきた。

2007年12月で漢口・高雄路の小さい通りに小さな第一号店が産声を上げてから5年半、店舗は9店に及ぶ。ケーキのお店を開くという夢を、「北京でも、上海でもなく、武漢で」開花させた。それは起業の相棒のH君という方が武漢人だったというご縁からだが、Sakuraのシュークリームは今では7店舗で一日2000個。毎日シュークリームだけ見積もっても、2000回の嬉しい笑顔があるのだ。

実は、開業を決め日本で資金調達のアルバイトをしながら、ひそかに夜などわたくしのこのブログを読んでくださっていた。ドリーマーというニックネームで、私が日記に武漢の食べ物などについて書くと反応されるという印象も確かにあった。

ケーキ作りは粉やほかの材料の「形のないものから形のあるものをつくる創造的な仕事」、「幸せのおすそ分け」という、ケーキへに対する思いやまた、何事によらず専門知識の裏付けがあるものだ、ということも学生たちに伝わったことと思う。


北京でも上海でもなく武漢と言う土地で。


この思いは私にもあった。北京や上海における現象を中国全体のように物語る言説に、抵抗があった。ややずれたところから中国を知る、中国を見ることでより多面的にものが見られる、そんなふうに思ってきた。

これからはその逆で地方を知った上で「所謂」をじっくり体感することで、また新しい発見をすることだろう。

武漢でこれからもがんばれって行かれる皆さま、どうぞお体に気をつけられ、武漢生活をお楽しみくださいませね。次にお会いする日を楽しみにしています。

Kさん曰く「mklaoshiはどうせまたちょくちょく武漢に帰ってくるでしょう?」
あはは(笑)。さてどうでしょう。