蔵の中

mklasohi2012-09-05

学期最初の授業では恒例、夏休み取った写真を見せながら日本の変化や、私の夏休みやら、常識を日本語で広げることやらそういうことを目指した授業。そのため、港区のちいバスや風景に溶け込んでめだたないきれいな日本のごみ箱など、今年の東京でみてきたものを紹介しました。 あ、「塩麹」も(笑)

そして次に、学生たちの「私の夏休み」の発表。
父の手伝いをしました。農作業です。小麦や、トウガラシです。今年は洪水があり、秋の収穫はあまりよくないでしょう…私は両親の農作業の手伝いをしました。水稲です。などの話を聞き、冷夏の厳しさの農家、同じ中国とは言え、遠く離れ炎天下の農作業のあぜ道を想像する。
ほんの数年前まで「旅の思い出」という会話が成り立たなかった。自分の村から出て大学にやってきたことが大旅行の生活だった。

桂林に行きました。24時間かかったのに、私の故郷の山とあまり違いがありませんでした。
海南島に行きました。泳げませんから、いろいろな果物を食べました…。
国内旅行にいく学生がいることにはもう驚かなくなった。

けれども、オランダの写真を見せ、その街の成熟について話をしたあと、「ヨーロッパ旅行に行ってきました」とう学生がいてびっくり。日本のデフレと相まって、洋服の値段などは接近してきていると感じます。明日は彼女にすこし発表をお願いしています。

今日は、眠い目で考え事をしつつ何をしているかというと、洋服の虫干し。いいえ、元来、そんなにまめな人ではないんです。でも、このよいお天気のときにしておかないと、あとでくしゃみなどに悩まされるでしょう。
そんなことをぶつぶつ思いつつベランダに広げていると、宇野浩二だったか「蔵の中」という小説をふと思い出しました。質屋に預けた自分の着物を蔵の中にいって虫干しするという話(でしたよね?)ひんやりとしたナルシズムが面白かったような…。それとは対極にあって自分の「もの」は結構さっぱり捨てられるたちですが、
チベット自転車旅行の学生が途中の四川省康定から送ってくれた絵葉書を手に取りつつ、
プーアル茶になってしまったいただきものの紅茶も天日干ししています。捨てた方がいいのかなぁ…。
この夏の武漢の暑さと湿気がこんなところから感じられるのです。


あ、それはそうと、武漢の地下鉄完成予定図をみると右下の方「華中科技大学」という駅があるのです。大学名が入った駅はおそらく一つだけ。一体どんな政治力かな…?