真っ直ぐな人

mklasohi2012-04-13

仕事を終えた花の金の夜、4月2日にご紹介した「尭十三」のコンサートを聞きに、華中師範大学文化街「173Artspace(173芸術空間)」へ行った。
2-3人お誘いしたものの、都合がつかなかったりで結局、楚天金報のYJ君の同僚女性記者のZさんと2人で聞いてきた。

彼女を誘ってよかった。ご飯を食べる前に取材するということで楽屋にしている裏の部屋へ案内され、オーナーの武漢でのこうした音楽の広場を盛り上げる話とか聞け、北京から来た宋冬野さん、花粥さんという同じくフォーク歌手の人ともご挨拶させてもらった。とてもフレンドリー人たちだったのが嬉しかった。歌をうたって人を楽しませ、威張ったところがない。

当の尭十三(ヤオシーサン)は一言ひとこときちんと答え、「真っ直ぐな人」という印象をもった。Zさんもあとで、「ええ、功利的なところがない人ですね」と言っていた。

Zさんが質問に詰まっていたから、どうして宋詞を方言の歌にしたのかなど尋ねてみたら、あの宋詞がすきでそのまま歌いたかったがメロディが乗らないから、自分の方言で歌った。宋代の発音は今の発音とは違うので今度武漢大学の教授に教えをこいに伺うつもりといったことも話してくれた。




彼自身武漢大学の医学部で学んでいる人。「医学は捨てるんですか」と尋ねると「それはまだわからない」と言っていた。歌が歌えるお医者さん、それもいいですね。彼らの歌は、民謡フォークとか新民謡と呼ばれるようだ。
私はあなたの「雨霖鈴」が気に入って自分のブログにも貼ったし、Zさんも誘ったんです、と言うと嬉しそうに笑ってくれた。



こちらが宋冬野さん。

そしてこちらが花粥さん。

冬野さんは日本人の私がいることを意識して一曲目、日本語で歌ってくれた。「愛しでる〜」。力があってかすれた声がいい。

10時半を回って、そろそろ帰らないと、また門限破りになり、「最近どうも」と学校に報告されちゃうかもと店をでることにした。その前にトイレに寄り、出口に回ったら、尭十三が立っていて、私に向って日本語で「ありがとう」といってお辞儀してくれた。この一言を言うために、わざわざ出口で待っていてくれたんだ。
私も同じように「ありがとうございました」といって頭を下げた。

こんな時間や小さい出会いがあったりするから、中国にいることが面白いのでしょう。
そして私はやっぱり「真っ直ぐな人」がすきだなぁと思った。