100年前のその時に
昨日は辛亥革命から100年でした。
この武昌の地で革命派が蜂起、清朝を倒し、中国の封建王朝が終わりを告げたのでした。
この夜、100周年を記念して「世紀之光」と題する大型文芸晩会が首義広場で行われ、行ってみるとなんと、水も漏らさぬ厳重な警戒のもと、ほとんどが湖北省政府と武漢市政府幹部やその家族親戚、解放軍関係者らの特権席で、一般の人は警察が警備する柵の向こうから顔や腕をだしてみても、中の様子はほとんどわからないという、そんな状況でした。
晩会プログラムは武漢1911と題するこの100年を遡るスクリーンの画像に踊りと音楽で始まり3部構成。
1部「熱血の志」は、革命の戦い、孫文の演説と子どもたち、歌曲「天下為公」など、2部「鉄血之花」は長江や武漢の変遷をテーマに交響曲や、有名俳優鮑国安の「辛亥革命百年賦」の雄々しい朗読など。第三部は「骨血之魂」は、現代の武漢の繁栄と未来を描いたもの。黄鶴楼をたたえる歌なども。
8時から90分間、司会はCCTVの超有名司会者胡一虎、尹晨方,俳優唐国強。鳳凰衛視の中継でした。楊澜さんはテレビで見るより少しハスキーだなと感じました。楊澜、
革命の流血から100年の武漢の変化を浮かび上がらせ、子どもたちの出演も多かったおかげで、夢や未来を感じさせる演出になっていていました。ただ、スクリーン上の孫文に銅像の子どもたちが話しかけるという演出で、子どもたちに金箔のようなものを塗り登場させたのには、子どもに配慮がないと目を疑いました。
首義広場という露天でのイベント。雨が降らないように、中国共産党自慢のハイテク技術の導入で天気をコントロールしたそうで、派手なレーザー光線に月と黄鶴楼もまぶしそうでした。
ほとんどの市民が入れないこのイベントのチケットをわたしが手にしたのは、知日家武漢市副市長に日本語をお教えして1年半になるからですが、偉い方々の座る次のブロックの正面の席、副市長を以てしても手に入れるのが難しい一枚だったそうです。
困ったことがあれば言ってくださいと言われながら、一度も、何もお願いしたことはありません。このチケットもそうです。わたしがこのイベントを見ることができたのは、一重に武漢と私、中国と私のご縁にほかならないと思っています。
終わってそのまま辛亥革命博物館へ向って歩くと、霜のようなライトを浴びた建物は、深く静かに「この100年の人と街の変化をみてきたよ」と語っているように感じました。
映りはよくありませんが。皆さまとシェアするために、撮ったビデオをアップしましたので、それぞれクリックしてご覧下しさいね。