饅頭

最近日本から武漢に戻るときいつも、あああの工事で掘り返され、空気の汚れた、タクシー一つ乗るのにも奪い合いの、あげくのはて乗れずにとぼとぼ歩いて混んだバスにのるしかない、お金が至上の、ゴミがどこにでも捨てられ、派手なLEDの電飾のある場所に戻るのかと、疲労感が足をすくませるのだが、いつも不思議と仕事が始まると元気がでてくる。

それは、楽しく学んでくれる若い学生たちのおかげと、自分自身尽きることのない興味をこの国のことばや文化に対して持っているから。そして、そのときどきの「食のマイブーム」もそれを支えていると思う。

そんなわけで今週のマイブーム(笑)は教工食堂の鹹菜包と豆沙包。つまり高菜のと、餡子の中華まん。
昨日はお年寄りたちと5時に食堂窓口にならんだ。先生たちや食堂で働いていた人も定年になっても大学の中に住める。これが中国の「単位」(仕事と住居が一つの所で行われる)の制度。5時半には授業を終えた学生たちでごった返す食堂もこの時間ならすいている。
「あんこの8個買ったよ」「ニラのを5個と…」と家族の分を買っていくからみんなおおきな袋。おかずは家で作るのだろう。
先週初めてここに並んだとき、種類がよくわからなくて一つ一つ確かめていたら後ろから「早くしてよ」と言われたから、昨日はす早く注文できるよう、頭の中で繰り返しつつ並んだ(笑)。この中華饅頭、具のおいしさももちろんだけど生地の弾力が命。噛めば噛むほど甘みがでてくるかどうか。この食堂のはその条件の2つとも揃っている。横のおかずは一緒に買った、トマトと卵の炒め物と、菜の花と豚肉の炒めもの。

ところでこの中華「饅頭」の由来だが、
諸葛孔明が「南蛮」を打って帰還の折、河に差し掛かり波が荒れて渡れず、どうしたものかと聞いてみると、「蛮人の頭を49個」河になげ込み供えると波がおさまるという。そこで人を殺すにしのびず一計を案じて、小麦粉の中に黒牛と白羊の肉を入れて蒸したものを「蛮頭」ととして供えのが起源だそうだ。 「発明発見」のテーマで、ある学生が発表してくれました。
わ〜だから「頭」ってついていたのですね。

市場では野菜、果物が高騰。一斤6元で買えた苺が15元。これがGDP世界2位ということですね。
順次にあげて行くということで饅頭はまだ安くて庶民の生活を支えています。