瞬間

美しい月の夜も終わって、また慌しい日々が始まった。今年から中秋が休日となったため、今年は伝統行事を祝う雰囲気がまたいっそう濃くなったことを感じる。
そんな時期に武漢大学の社区でゴミ分別の活動を行った博士・院生の姿がネットで紹介された。記事には「日本」の「日」の字もないが、実はこれは私の日本の環境学者の友人と武大との間で行われている研究プロジェクト。博士たちがゴミ拾屋さんのように分別・計量をしている姿が住民に環境意識を呼び覚ましていると書かれている。
ゴミをところ構わずすてる市民の生活様式や、技術に頼って解決という発想の行政側に日本の経験がどのくらい生かせるか。昼は30度を越す武漢、調査はすでに2週間を超えていて、来月まで続けられる予定。

　最近、他のことで中間にいることの辛さを感じることなど、いくつかあったが、時間を置いて眺めてみたり、一つひとつを解いていけば小さな喜びの積み重ねになる。日々の生活の中で見つける美しい一瞬、去来する感情に圧倒されるとき、解決の蝶が葉に止まる瞬間。そんな瞬間こそが生きている証。

そんな瞬間を捉えて、今生を楽しみたいと思う。