わたしのお薦め

おはようございます。新しい朝。いつになく早くから目覚めた。今学期は8時からの授業&授業が多いのでこのまま習慣になることを願う。
このところ、書きたいことがなかったわけではないが、なぜか筆(?)が渋っていた。
 たとえば、校内のベーカリーにお誕生日のケーキを取りにきた母子のこと。何歳になるの?おめでとう!と声をかけると「3歳!」と答え、お母さんの周りを嬉しそうにぐるぐるまわった。スキップして自分の誕生日を喜んだのは何歳ぐらいまでだったろう。
 たとえば、銀行で、一杯になった通帳を更新した。2度目。古い通帳は没収される。記録のためとっておきたいというと、どうなるでしょう? 日本では(済)の判子を表紙に押して渡してくれることでしょう。わたしの行く中国銀行は、記帳された部分をビリッと剥ぎ取って渡してくれます。無残にはみ出ている糸。大胆。
 たとえば、昨日の教師節(教師の日)に、ボランティア教師になって、貴州の村の小学校に行っているL君からもらったメールのことなど。
 夜のキャンパスを歩き、出くわす光景。移り行く日々とその変容…。

ところで、ベーカリーの母子を見て、思い出したのがレイモンド・カーヴァーRaymond Carver)の「ささやかだけど、役に立つこと(A Small Good Thing)」という小さいガラス細工ような短編。小さい大事な何かが次の人生を生きていく力をくれるというお話。英文サイトを見つけましたので読んで見てください。難しい英語ではありません。あるいは中公文庫「レイモンド・カヴァー傑作選」でどうぞ。母親がショッピングモールのベーカリーに息子のバースデーケーキを注文しにいくところから始まります。この短編に書かれたA small good thingが何か探してください。私のお薦め。
 そういえば今日は9・11。WTCには登ったことがありました。あの眺めや多くの人の命が消えた日なのですね。