芝生の上の青春

4年生H君から、午前中サッカーの試合があるから見に来きてくださいと誘われた。
9時半開始。予定されていた卒論の中間発表会も延びたし、校正作業も済ませた。うん、応援に行くよ、と返事した。
スマートで、曇りのない考え、余裕があって自然。新聞作りから、教材の録音作業、大晦日やお正月なども私のために時間を割いてくれた。
彼が就職する上海の日系企業は来月から研修を開始する。だから来週末には上海へ行ってしまう。今日は大学生活最後のサッカーの試合だ。

結果は残念ながら、8対1で予想通り電気学科に負けた。グランドを引き上げてきた彼が、応援していた仲良しのY君、私に向かって言った。
「我不想走」まだ、ここでやっていたい。

 芝生の上にも足跡を残して、卒業の季節が近づいている。