胎動

無事授業終了。好きでやっている仕事でも終わると嬉しいという複雑な女心。あ、成績付けは残ってます。でも、普段できないことに心置きなく取り掛かれると思うと、自分を縛るものが外れて何か楽になる。週14時間、一年生から院生までというのは、かなり緊密に追われる感じだ。意識して切り替えないと、準備はエンドレスにもなりかねない。それだけに、おわったぁという感慨は来学期までの充電の開始の合図でもある。
 午後は夕方までずっと、A先生の大事な試験の対策のお付き合いをしたが、試験が終わったら来週お母様を温泉に連れて行くのでいっしょにどうかと言っていただいた。温泉!中国のことだから、日本みたいに、浴衣に丹前を着て、おいしい和食を食べ、といった湯煙の情緒とは勝手が違うだろう。それでも「温泉」という単語を聞くだけで、条件反射的に緩んでほぐれる…。中国の温泉って?
 春運とよばれる民族の大移動に備えて、宿舎の前の駅の出先・チケットオフィスに行列ができている。ぼちぼち学生たちの試験も終わり始め、帰心矢の如しの学生もいる一方で旅費を浮かすためなどの理由から帰らない学生もいる。皆が心待ちにしている春節に帰らないのは中国人としてはかなり辛いことだろう。
学生の移動が先に始まり、春節に近づくにしたがって、社会人が動き始めるらしい。久しぶりに見ているTVでも「新年好!」とか、「2006年!」などと春節を意識した言葉が聞かれるようになってきた。日本のお正月を逃しただけに、春節が楽しみになってきた。