くずやさんのこと

mklasohi2013-09-07

大家さんが冷蔵庫を新しくしてくれ、エアコンも付けてくれました。ガス屋さんが来て、鍵屋さんが来て、TVも見切れないチャンネルが一カ月23元で開通しました。
新居の文明開化が進んでいますが、窓の外からはちりんちりん鈴を鳴らす音がします。きっとそうだろうと思っているとやっぱり廃品回収屋さん。小さい頃、「くずい〜おはらい」と呼び声が聞こえていました。ゲストハウスに住んでいては、なんでも服務員さんがやってくれるので、こうした庶民の生活が感じられません。武漢ではある先生のお宅に行き、「しょーぽられぃ(収破襤口列)」とくずやさんがやってくる声が聞こえて、それも男性は短く、女性は長く「れぃ〜」と伸ばし男女に違いがあることに気付いたことがありました。きっと上海では、ことばでは呼びかけるのがかっこ悪いと、ベルを鳴らして自転車でやってくるのではないかと想像。

大家さんの話では、段ボールはもちろんのこと、鉄、アルミ、ガラス、きれいなら紙くず、冷蔵庫の発砲スチロール、古着…いろいろなものを引き取ってくれるそうで、大家さんが小さい頃は、骨付き肉の骨やスッポンの甲羅まで引き取っていくばくかのお金にしてくれたそうです。何にしたんでしょう?と聞くとそれは知らないということでした。日本の家庭の台所からはどうせ、スッポンの甲羅はなかなかでないでしょうけど。

さて、日本の厳格な分別収集がいいのか、中国の昔ながらの、売ればお金になるということがリサイクルを促進するのか。昨日段ボールを捨てに行って、ほとんど生ごみ以外捨てられてなかったのがうなずけます。ただでも持っていってくれれば助かる。それが1元にもならなくても、渡してちょっとお金が戻るって幸せのような…。ただし、廃品回収業はうまい商売ではないそうです。仲介屋さんの知り合いがやっているから知っているけれど、でも政府は奨励している、ということでした。

古着なら、居民委員会に持っていけば寄付として受け付けてくれることもあるそうです。武漢のときは、自閉症児家庭のお母様にもらっていただいていました。元気かな、マオマオちゃんご一家の人たちは。
それから、大家さんが揃えた電化製品は日本の会社のものが多いのですが、冷蔵庫はシーメンス。中を開けると中国仕様で、大きな冷蔵庫の下半分が冷凍庫でした。女性のほとんどが働く中国では、餃子の冷凍食品とか、お肉、魚といろいろと冷凍していなければ仕事ができないということ。
生活様式の違いをいろいろと感じた一日。
これからは、くずやさんに出すため、紙箱などをくくってるなぁ。

窓の外は小さい洋館の屋根とメープル(楓)の樹。秋には色を変えていくのでしょうか…