今日も少し授業のこと。

1年生の授業では、20分ほど、玉三郎の藤娘と、中村勘三郎さんの追悼ビデオ連獅子を見ました。踊り、鳴りもの、長唄、そして合いの手、の4拍子揃った見事な歌舞伎の空間に古い芸能が苦手な中国の若者も集中してみていました。私も、玉三郎梅蘭芳の「貴妃酔酒」を真似した動きにうっとりしたり、勘三郎さんの早すぎる死に一人胸が詰まったり…でした。

3年生の発表第2週目は、1. 中国の離婚離婚問題(日中比較)2.国民の幸福感 3.中国の大学生の就職状況 4.H7N9鳥インフルエンザについて。

1の離婚で驚いたのが地域別ランキング1位が新疆ウイグル自治区、2位が重慶、3位が吉林、4位黒竜江省と東北地区という順。新疆が1位になる原因はイスラムウイグル人が男12歳女9歳で結婚していよいため、10代の結婚が半数を占め、したがって離婚率も高くなる。重慶の理由は分からず、3,4位の東北地区は、昔から豪放で、酒飲みが多い地域であるため、その原因の20%が酔って暴れたこと。
地方によって、理由も様々で、さすが広大な国土の中国と思いました。データは信用できるところからとってくることがこの活動の柱なので、民生部のデータや、政府の統計年鑑を調べ、分析にも社会科学院の論文を読んだりで頑張ってくれました。一般的に言って離婚率は学歴と反比例するのだそうです。経済発展にともなう離婚の急増の対策には、慰謝料など法的な責任を厳しくすることなど。いま、手続きにはたったの9元しかかからないそうです。

2の「幸福感」では、最初にやはりいくらお給料がもらえれば安心か、という問い。
上海で9250元、深セン8780元、北京8550元…大都市で一番低いのが天津の5350元。CCTV経済生活内調査では、幸福を測る指標が収入、婚姻、人間関係、生活環境、仕事の達成感、性格の順。幸せな人たちは、ラサ、太原、合肥の人たち。時間に追われることがない生活ということ。
このチームの3人の女子学生感じる幸福感は、健康で仲良く、衣食足りて、楽しく働ける職場があればいい、とのこと。(ちょっとほっとしました)

3の「大学生の就職状況」では、2009年86,6%で2010年で89.6%と3%の伸び率。(ことしは少し悪く、学生たちが苦戦しているようですが) 前回の海外留学での専門でみたように、理工系(地質工学、港湾、船舶工学など)、文系では唯一会計学が就職率トップテン入り、お給料もいいということです。つまりは、よい就職先に殺到する現象ということになるのでしょう。結局、同じことを学んでも本人の能力次第ということかと。ただ、コネ社会ですから、能力だけともいえないかもしれませんが。

4.鳥インフルエンザは、昨日の段階で104人、20人死亡。感染経路が特定、ワクチン、治療薬の開発が大事という発表でした。上海などは、全ての養鶏場が閉鎖されているということ。それにしては、前回の時より、鳥肉への警告の緊迫感が食堂などではありませんが。

それぞれ、調べる人、パワポを作る人、発表する人、文章を書く人というかんじに協働でまとめてくれました。


授業が終わって、ひとまとめして遅めのお昼をとると、食堂ではコックさん達がまかない食を食べている時間でした。なんとかすべりこみセーフで食べたお昼ごはん。それより湯気の上がるまかない炒め物がおいしそうでした。

食堂の外では、四川の地震の募金活動をやっていたので、少しお金をいれました。主催は大学の「四川省老郷会」の学生さんたち。中国ではこのような同郷会の結束がつよいですね。


う、もうこんな時間(vv;)