日頃の不在を詫びる相手

mklasohi2013-02-01

東京に戻ると、ご近所の方などから、中国であんなことが起きた時、真っ先に私のことを心配しましたよ、どうでしたか、などと聞かれる。ありがとうございます、そうですね、わたしなりに大変でした。

不在の間に、庭の木や、犬のことなども気にかけてくださって、そのおかげで私が中国で仕事をすることができる。日頃の不在を詫び、心ばかりのお礼をすると、またそのお礼と言って、和菓子などを持ってきてくださる。永遠の未完のお礼の循環の輪の中に巡る私は心の中でもう一度お礼を言う。

犬にも不在を詫びて、キャベツと鶏肉を煮てあげ、散歩に行く。
梅の木には、メジロがやってくる。その枝にりんごを刺しておいたら、自分の体と同じぐらいの量を一気に食べた。今日のメニューはみかん。
ぼさぼさ頭のヒヨドリも、雀もやってきて、りんごをつつく。

チーチーチー、今日はみかんだよという声がして、振り向くと、メジロがみかんを食べている。

不在を詫びて、
みんなのご飯をちょっとだけ大事にする。