きえゆく門、消えゆく町

mklasohi2012-10-05

昨日、久しぶりに武漢大学方面にでかけてきました。
洋品店には「日本製品を買うな」と書いた垂れ幕がおそらく先月かけたまま、下がっていましたが、群光広場の日本料理屋さんは人で賑わっていて、入るのに20分も待たされました。
お食事の前に、武漢大の以前から一年に1-2回、プレゼントなどをもって伺っている
自閉症児をもつお宅に寄ったのですが(正門の反対側にある社区)、あのあたりの工事の様子にびっくり。

インターネットでも数日前から、武漢大学正門の取り壊しが噂になっていて、ガセネタだろうと思いきや、そのお宅の方に聴くと本当なのだそうです。
正門前の八一路を地下に通して、その路でいま分断されている2つの校区をくっつける計画なのそうです。そして、正門は西の方、東湖側にもっていくと。
なんとも大変大がかりなプロジェクトで大胆な計画です。武漢大学関係者でなくともあの門を壊すこと、あの正門前の街の景色が消えてしまうことを惜しむ声が多く上がっています。
華中師範大も数年前、昔の門を取り壊し、電気街に面した門をショッピングビルと連結させ、「顔を売った」と非難もされていましたが、さてどんな門になるのか。たとえ、同じような気がいのある門が立ったとしても、門と一緒にある町の風情を取り戻すことはできません。

昨夜はすでに、ほこりが舞い上がり、工事の看板いたが八一路に沿って囲い、あの学生たちで賑わう小さい食事の店も灯を消し、なにか呻いているような感じさえしました。
呻いているのは門そのものなのか、門を見つめる人たちなのか、それはわからないけれど、

発展という名のもとに、愛すべき景色がまた一つ武漢から消えて行くのです。
取り壊しは10月10日前後とのこと。