曇華林界隈
すぐ裏手には曇華林(タンホアリン)という古い街並みがあるので案内しますよと言われ、その辺でお昼を若い女性の副院長さんとご一緒した。
曇華林は3年前に友人と来たことがある。その時に比べて明らかに観光客向けのお店が増え、上海の多倫街にもやや似ていて芸術性を持たせようと頑張っているようだ。しかしやはり古い建物のもつ風格がペンキで塗りつぶされたような修復の仕方が残念な建物も多い。
良い香りのするコーヒーショップもでき、漢刺繍のお店などもあり、それなりに楽しめる町だと思います。町の様子はこちらでよくわかります。
このあたりは黄鶴楼のおひざ元、総督府の裏手に当たる場所だから、昔は湖北省の秀才が集まったところだそうだ。1861年に武漢に港が開かれ、列強が対岸漢口に入り込んだ一方で、こちらには教会や、病院などが宣教師らによって建てられ、今、その建物群が修復され生まれ変わろうとしている。
いっぽん総督府側の道は「候補街」と言う名前で、科挙の候補を待つ人たちがすんでいたからその名があるそうだ。
そうしてみると古本屋さんがあったり、よく見ればひょっこり北京の胡同にも似た、昔の暮らしを感じる家が残っていたり、お爺さんが魚を干し手そのそばに座っていたり、武漢の古い街について書かれた本にでてきたバラックのような板屋の家が、これかと思う二階屋もあった。
その隣の通りは「楚材街」。これもまた、楚の国の逸材という意味だろう。昔から武昌は秀才の集まる街だったのですね。
そこからまたまっすぐ長江に向って歩くと中華路。いわば呉服街である臙脂路のはずれだからか両側に大人向けのブテックがならんでいて緑のマロニエもすこし上品に見えた。
mkご案内の小さな小さな武昌の旅、お楽しみいただけましたでしょうか?