タクシー物語

昨日もタクシーを結局30分近く待ちました。

「タクシーが重要と供給にマッチしていない」と、やっとのせてくれた運転手さんに話をすると、
「これ以上タクシーが増えると結局渋滞がもっと増え、そうなると3分で7角(10円)も儲からなくなる」から会社も車を増車しないのだそうです。

この運転手さん、この日は相棒の都合で交代がなく、「今日はもう十数時間運転しているよ。これで上がりにするつもり」と言うことでした。ときどきあくびをしながらいろいろな話をしてくれました。いつも運転手さんとの話は面白いです。

このおじさんは1989年までは武漢の1000人規模の紡績工場で働いていました。国営企業ではなく、地方企業だったため、当時地方の中小企業の経営難で持ちこたえられず、結局工場は倒産、おじさんも放り出されてしまい、タクシー稼業になったとのこと。

重慶直轄市もってかれちゃっただろう。あれでだめになったんだよ。それまでは上海とおんなじ、紡織なんかの中クラスの業種もよかったんだよ。そりゃぁ、なんたって重慶四川省トウ小平がついてたもんな。武漢はああいう指導者がいないからだめなんだよ」

ふ〜ん、そうだったのか。時代の波と中国近代史的なお話。
一言話すたびにガハハハと笑う運転手さんで、昨日はラッキーでした。