ゆっくりの幸せ

昨日は、授業と授業の合間に、結婚披露宴、そのあとお世話になったmaomao先生の送別会と盛りだくさんな一日でした。

披露宴は、北京大学の大学院にすすんだBさんとまだ院生であるご主人。2人はすでに2010年9月に結婚証を取得しており、昨年3月にも挨拶に来てくれた。

結婚式は先日故郷で済ませている。だから、昨日はウェディング衣装ではなく、Bさん、お祝い色の真っ赤なコートに身を包み、
私に小声で「先生、これ初めて買った高い服ですよ。2500元しました。ウフフ」と。
中国の披露宴は三々五々、適当に帰ってよいので、授業の合間を縫っての出席も可能だった。


結婚から一年半たった今なぜと聞くと、占いなのだという。そして今後の生活設計は?とを聞くと、先のことは考えないことにした、と。あら?アメリカへなんとやらというのは…。

Bさんといえば、この7年でわたしの授業に「遅いです!」とクレームをつけた唯一の人物。基礎は大事だから、急ぎ過ぎないように、と答えた東9楼の前のシーンが昨日のことのよう。なのになぜか、北京大へ行っても、先生に習いたかったなどと連絡をくれた。2年生ながら多くの3,4年生を抑えてスピーチ大会にも出場、成績トップ、とにかく、前へ前への頑張り屋さんだった。それが、

「最近教会にいっているんです。去年洗礼を受けました。わたしは、いつも焦って先のことばかり考え、不安ばかり感じてきました。08年に母が病気になったとき、先のことを考えて不安で耐えられなったんです」

苦しんで出会ったのがキリスト教。最近は「今日を幸せに生きること」しか考えなくなった、と。
先を考えることで競争に勝ってきていたBさんのスローダウン宣言。
「実は高校の時にも英語のアメリカ人の先生に、君のしゃべり方は早すぎるPlease slow down!と言われたことがあったんです」と。


中国はいま宗教がなく若い人たちがとても不安を抱えている、と、先週も損保ににいる卒業生が遊びに来て、そう漏らしていた。将来のことを考えてしまう、と。

Bさんの話では、クリスチャンの教会は法律でも守られているそうだ。競争の激しい国で、こうした状況を背景にキリスト教は、急速に広がりを見せるのではないだろうか。また、そういう新しい流れが自分の身の回りでも起きていると感じる。
Bさんの新しい選択。ゆっくりと幸せにね。


送別会の方は、奥様やmkと同じ武漢8年目のT様とも、中国生活の荒波サーフィン越えの話題で笑いが絶えず、楽しいひと時でした。Maomao先生、日本での更なるご活躍を!



写真は帰り道、カルフールの中でみた若者カジュアルファッションのお店。日本のとはちょっと違う色調でしょ?