62才とかわいいイラクの男の子

mklasohi2011-09-28

外事所に湖北省主催のレセプションディナーがあるから参加するかと尋ねられ、水曜は午後の授業もないので、参加しますと答えていた。

20分も遅れてきたお迎えのバンにイギリス人の先生などと一緒に乗り込み、招待状(右赤)をいただいてみると「中華人民共和国成立62周年招待会」。

時期的にそうではないかなぁと思いつつ、ほとんどその場にならないとわからない中国式。しかも開けてみると「正装で」とある。イギリス人の先生に「先生、正装でと書いてありますよ」と言って見せた。

式はスピーチとともに始まり、「編鐘賞」という優れた外国人専門家に贈られる受賞式も兼ね長いおあづけのあと、メニュー(黄)は14種類の主菜と3種類の主食、そして果物。
わたしの隣は一つ開けて、イラクからの研究員の方。古のジェームスボンド(ショーン・コネリー版)みたいな掘りの深さと大きな目。同くもう一方。そして隣はボンド氏のお子さんと思われる4-5才の坊や。
つぎつぎ運ばれてくるお料理に一切手をつけない。再三「これなら豚ではないから」と外事所の人が勧めても、「われわれは後で食べることになっているので」と説明されているようだった。

わたしは、「ジュースで我慢している」男の子の横で、いろいろ箸をつけるのは、どうも気が引けてしまう。「やっぱり宗教上の理由ですか?」とお尋ねすると、「はい、私たちは母国より持ってきたものしか食べません」と。
堂々たる体格のお父さんやお友達は、少々食べなくてもハードボイルドでいけそうなのですが、ぼうやはねぇ、と心配する。が、イラクのご家庭のしつけの賜物なのでしょう、全くぐずったり、ほしがったりしない。大きな目でたまにちょっとつらそうな光をちらつかせながらも、一時間半、天晴れ、手をつけない。最後のスイカと葡萄だけ許されて、うれしそうなので、お茶碗などをとってあげた。
「いい子ねぇ。お父さんが誇りに思うでしょう」と言うとボンド先生も、坊やも恥ずかしげに、にっこり笑った。
敬虔な生活を海外でも忘れない姿勢。宗教に規制もされながら、おそらく大きな力で守られていることもあるのでしょう。わたしはこれほど日本の何かを衿持できているかしら…とふと坊やを見て思いました。

左の写真は会場「湖北省人民政府」です。玄関ホールには巍巍たる山の中国画があり、記念写真におさまりました。

正確には10月1日ですが、新中国62回目のお誕生日おめでとう!