さらにことさらに

mklasohi2011-09-26

昨日、先日のお返しにとYJ君が湖北省中医学院で学ぶタイ人の学生さんと私をご馳走してくれるということで群光広場(群光プラザ)で待ち合わせ。その裏の新しいショッピングセンターの4階にある「主題餐庁」にいく。

いつの間にできたんだろう。数年前に章さんと泳ぎに来た温水プールはたしかこのあたりのはず。どこかさびれた温泉センターのようなプールが跡形もなく、忽然、立派な30-40階建のマンションとショッピングセンターになっている。一体どれだけ時間がたったというのだろう。新旧交代のビルディング、浦島太郎の気持ちになる。


「主題餐庁」とは「テーマパーク」ならぬ「テーマレストラン」。そこはイルカがテーマだとか、天井にイルカの泳ぐ姿が映し出される。最近取材をして是非にと決めていたらしい。
ところが、出てくる料理すべて量は少なく、メニューにあったようなお肉も入ってないから材料費がわかる。わたしはいいけれどまだ育ち盛りをちょっとすぎたぐらいのタイ人の学生さんたちはどうみても足りないでしょう。

海辺の出身の彼らを意識して頼んだ貝の炒め物。ほとんどが貝がら。ウエートレスさんに、これ身が入ったのはほとんどありませんよ、というと。「この貝はいつもそう」だとかなんとか。は?身が小さいならわかるけれど、貝がらばかりの貝炒めなんて。
もしや…と.。「これもしかしたら、ほかの人の食べた殻をまぜて炒めているのじゃない?」

中国5000年の食文化。民は食を以て天と為す。八大名菜のバラエティーの豊かさと技術の高さ、あくなき美食の追及。小麦だけでも様々な変化(へんげ)をとげ、庶民の飢えをみたす愛すべき食物になる「食の大国・中国」。さりながら、昔から「羊頭狗肉」(羊の頭を掲げて犬の肉を売る)ということばもある。何も変わっていないというか、薬品なども加わることによってひどくなった面もありそう。
YJ君にこれ投書すべきじゃない。というと、YJ君、マネージャーさんと交渉。
新聞社を笠に着るのは良くないが、そうとでも言わないと懲りることがないかもしれない。作りなおして多少貝が増えて出てきた。
イルカを天井に泳がすより、リピーターを生むことに力をいれてほしい。

近代的な高層ビルが立ち並び、おしゃれなレストランが増え、デパートの広場にも花を飾った待ち合いベンチがある…2-3か月前さえ見たことのない風景が出現するこの変化の勢い。何かを慌てたように街をきれいに塗り替えて行く。でも、人は急には変わらない。お掃除のおばさんが一生懸命掃除をする隣で、買ってきたばかりのブーツをはいて、その箱を平気で椅子の下に隠して去っていくカップル、お菓子のごみを投げる人。
アイヤヤヤ。大きな箱がきれいになっていくだけに、その中の人の気配が気になるのか…。


ま、それはそれとして、日々は、明るく楽しく生きたいと、
なんだかことさら思う今日この頃、ことさらに、さらにして、ことさらに。