ヘンリー杉本絵画展など

mklasohi2011-02-13

日本滞在もあとわずか。3連休?昨日は横浜で映画を一つと小さい展覧会を一つ楽しみました。

映画はアメリカの現代アートコレクター夫妻の生き方を追った「ハーブ&ドロシー」。
展覧会は、みなとみらいのJICA海外移住資料館で行われた「ヘンリー杉本絵画作品展」で右の絵がその作品の一つ「望郷Longing」です。

映画は郵便局員と図書館司書という普通の市民である夫妻が大変な美術愛好家で、ナショナルアートミュージアムに2000点以上もの寄付するまでに、というお金儲けとは無縁の生き方と、画面いっぱい「いろとかたち」であふれ楽しく、
アーティストの意図を汲むことの面白さや、いろの先進性というか、そんなこともちょっと考えました。
「アンコール上映で今週金曜日までですから、周りの人に宣伝してください」と映画館の方がおっしゃっていましたのでお時間がゆるす方は是非どうぞ(at黄金町シネマジャック)。

ヘンリー杉本の作品は第二次世界大戦中のアメリ日系人収容所生活が描かれ、「絵のドキュメンタリー」と呼ばれたそうです。
私の心に一番残ったのは「最後の決断(Final Decision)」という絵ですが、当時の日系人アメリカ国家に対し「忠誠登録」をしなくてはならず、たとえばその第27問は
「Are you willing to serve in the armed forces of the United States on combat duty, wherever ordered?」で「アメリカ軍隊の戦闘への服務の誓い」、
第28問は「合衆国への忠誠と、日本の天皇や外国政府への忠節の否定」であったそうで、この2つにNOと答える「ノーノ―組」と、YESと誓う「イエス・イエス組」とに分かれたそうです。

「最後の決断(Final Decision)」ではその引き裂かれる悲劇が画家本人親子(ヘンリーと父・亀太郎)自身に起きたことが描かれていました。



港町横浜には以前外人墓地にも近いところに住んで、某日本語学校で教えていたのですが、そのときタイ人学生に連れて行ってもらったタイ料理屋さんはこの辺だっただろうかなどと懐かしく思い出し歩きました。

歌にもなった伊勢崎町にあった看板。
 
けれど、その通りにも、どこでも見かけるフランチャイズ店がいくつも嵌め込まれ、日本の町の特徴はどうやって維持されいくのか…


むかし住んだ町が懐かしくもあり、すこし遠くに感じられた雨の日でした。