武漢の駅のことと動車組

今回上海へは動車組(新幹線)を利用しましたが、武漢には、いま3つの動車組が停まる駅があります。漢口駅、武昌駅、それからまったく新たに造られた武漢駅です。大学からは武昌駅が一番近かったのですが、最近高速の「三環路」が開通し、武漢駅が近くなり、今回タクシーに乗り三環路を通ってもらったら学正門からたったの20分(40元)でした。


武漢駅は遠くからみたガラスの建築物の様子も中の造りも国際空港なみの施設でしたが、人間というソフトの部分は一気に劇的変化があるわけではないので、棒の前後に荷物を下げて担いでいるおじさんもいましたし、売店で買い物をし、お代22元を財布から取り出そうとしていた時、「チョコレートをもうひとつ買うとちょうど30元、もうひとついらない?」とレジのお姉さんに言われてびっくり。8元もするチョコレートをもう一つ買わせて、「ちょうど」ってこともないでしょう。よく野菜市場のおばさんが多く買ってもらいたくて、2.5元なら3元分にして「ちょうどきりがいい」を使いますが、あんなところで同じことをいうので苦笑。
            

乗り込んだ車両も仕様は日本の新幹線のようでありながら、派手な安い袋の大きな荷物が張り出していたり、席を代わってくれと頼まれたりするのが中国式。中国では切符を売るとき連番で売るとは限らないようで、友達や家族と並びたいから席を代わってほしいと頼まれることがあります。今回も仲好の男女とおぼしき2人に頼まれたので代わってあげたのですが、別の人の席だったようで、合肥についたとき、乗ってきた美人のお姉さんにそこは私の席と言われて再び席を動かなくてはなりませんでした。まったく、これからは親切に代わってあげるのはやめようかなと思ってしまいます。

車窓に流れる冬枯れの大地には、ところどころに農家の集落と、どんどん高層化していくマンションの群れとが対照的に立ち現われてきました。平屋には太陽湯沸かしがついている家が目につきました。合理的な中国人の志向にマッチしているのかもしれません。


戻りは、時間の都合で漢口駅。上海から4時間ちょっとでした。
  
 
漢口駅はヨーロッパ風というコンセプトで、武漢駅と外観もまったく違います。
                     


              
また、今回利用しなかった「武昌駅」は楚の国をイメージした古代の大きな要塞のような造りです。武漢の玄関口だけでも印象のあるものにという3つの駅。駅舎の違いは混乱を回避する働きもあることでしょう。