蛇口工事

イブは、多くの誘いを振り切って?(笑)、マダムな鍼サロンの女医さんに頼まれ、「日本製」の蛇口の説明書を見てあげることになっていた。が、マッサージの後、みると説明書は中国語、たしかに千葉県にはあるようだが、台湾の会社のよう。
かっこ日本製の威力かな。自分で読んでくださいよと笑って、最後の患者さんを待って、一緒にイブディナーに出かけることにした。
待っている間、学生の作文添削などをしつつ、話題に耳を傾けていると、葛優主演映画「非誠勿擾2」がよかったと力説する人や、株がどこが買いかなどなど。映画の中に現れる自然と一体の別荘が特にいいのだそうだ。株で儲けた人がそんな山の中の別荘をもつようになるのでしょうね。
わたしは折角のイブだからビザでもと考えていたけれど、終わって8時半、外は人山人海。人と車とでごった返している。ピザ屋さんのある方へ行くのは諦めて、サロンのあるデパートの2階のレストランで食べることになった。
香港飲茶系もあり、韓国料理や玉露ミルクティなどもあり、政治的には反日反韓と言いながらも、2つの国の食文化、化粧品・電気製品はじわじわ浸透し中国人の生活から切り離せなくなりつつある。 



あとで尋ねてくる人もいるからと多めに注文。てっきり患者さんかと思っていたら、遅れたきたのは可愛い若い女性2人だった。「先生」とはよばず「おばさま」と呼んでいるので、親戚の子かあるいは…イギリス留学中の息子さんの彼女かなと推測していると、後者。遠くにいる「息子と彼氏」を思う2人の女性のイブなのでした。
赤い帽子、白いうさぎのコート、黒のジャンバースカートにブーツ。クリスマスをイメージした可愛い装い。日本だと高校生から、女子大生のようだがれっきとした社会人で、湖北TVで生活娯楽番組を担当しているのだそうだ。近くのデパートでラーメンメーカー「康師傅」主催の街頭イベントを中継する予定だったが、雪がひどくて中止になったのだそうだ。
食後イブバーゲンに寄ろうと誘われ、デパートの中をぶらぶら。デパートは下りのエレベータさえ、ぬいぐるみが詰まった大きな袋を移動させている店員さんやらでぎゅうぎゅう。香港系新世界デパートはいつもは「だれがこんな高級なセーターを買うのか」と心配なほどがら〜んとしているが、バーゲンとあって、大入り。

イブ(平安夜)はその発音がりんごと似ているところから、りんごを食べるという独自の習慣も始まっているが、中国、少なくとも武漢では、恋人たちだけでなく大勢の人が一斉に町に繰り出して、「大バーゲンを楽しむ日」となりつつあるようだ。
帰りはそれでなくとも渋滞する道、タクシーはもちろん望むべくもなく、帰宅は深夜1時。
お疲れ様私・イブの蛇口工事。蛇口、中国語では「水龍頭」と言います。蛇より格が上です。しかも浄水器でした(笑)。