笑えるなぁ。武漢も登場します。

週末映画をひとつ。「人在囧途」(人ついてない途上)葉偉民監督

北京のクールな実業家と北京郊外牛乳農場の労働者がなぜか乗り合わせた春節直前の飛行機。飛行機が雪のため引き返し、「春運」とよばれる春節前の混んだ列車(しかも二等車(硬座)しかとれず)、またも鉢合わせ。その列車も線路が壊れてバスに乗り換え…普段肩をすりあわすこともないような二人の長沙までのロードムービー

この会社社長の困惑は私の中国生活での戸惑いに似ています。
私も切符なんて買えると思って初めて旅にでた鳳凰で、硬座しかかえず10時間座っていろいろな人と乗り合わせたときのことが思い出されます。
日本にもグリーンと普通の別がありますが、中国でのお金のある人とない人とのすみ分け、とくに交通機関でのすみ分けは日本以上に明確です。乗り込んだだけで階層の違いを感じる視界が開けたりするものです。着ているもの、もちものが如実に階層を示す。そんな私の放りこまれたいまの大激流中国の様子がユーモラスに描かれた映画で、まったくと頷きながら笑いました。労働者(農民工)の牛蛋の明るい人の良さもいいです。(あちこちを流れて行ったためどこの方言かわからない言葉を話すようになってしまったと百科に解説あり)

単純なストーリーなので中国語のわからない方でも画面で楽しめますよ。しかも途中、彼らが泊るのは武漢(漢口)で長江を渡るフェリーにも乗るのです!武漢では女乞食(実は…)にも会います。

実業家が物乞いの女性ににお金をあげた牛蛋に言います
「だまされてんだぞ」。
牛蛋は答えます。
「病人が助かるならいいし、病人が本当はいないってならもっといいじゃないか!」

何があってもいい人との道行は何か救いがあるものですね。

 「人在囧途」(人ついてない途上)