「黄花菜」

mklasohi2010-06-03

バードウォッチングを早めて帰って、添削し終えたZY君の修士論文と留学の博士研究計画。昨日の夕方、お礼にと「黄花菜」という乾燥野菜を持ってきてくれた。そのまますこしいっしょに散歩しながら、論文の気になったところなどを指摘した。
「黄花菜」とは日本でいう金針菜のことと調べて知った。ZY君の田舎の特産物なのだそうだ。立派な箱入り。「妹が先生に送ってきました」

本来ZY君の指導教官でもないので論文の中身には口を出すべきではないけれど、やはり留学先の先生方にも指摘されそうなところがいろいろあったし、最後に書き加えたところが、一点。論文最後の謝辞だ。
「…先生のご指導、両親の支持に感謝します」これに「両親と妹に」と「妹」を赤で書き足した。越権行為。

彼が3年生のとき、お兄ちゃんを大学に行かせるために、妹さんが中学を出て、高校へいかず、家で裁縫をして学費の一部を支えているという彼の作文を読んだ。それが中国の農村の現実。妹さんを大事にしてねと話たこともあった。その後学校に彼女が遊びに来ていっしょにご飯を食べたりもした。今はすでに結婚して可愛い赤ちゃんもいる。
幸せに暮らしていて良かったよね。
ZY君が「先生が書き直してくれた通りです。もちろん妹に感謝しています。」と言ってくれた。

蓮はその葉を育てている。蓮池にいくとしばし心が落ち着く。授業帰りのほんの3分、成長を眺めて過ごす。