国慶節の過ごし方

mklasohi2009-10-01

今日は新中国成立60周年記念日。TVでは朝9時半から長安街を胡錦涛主席が紅旗に乗ってがミサイルや戦車の解放軍の戦士に「同志們、辛苦了(ドンジーメン、シンクーラ)」(同志の皆さん、ご苦労様です)と声をかける。
今や「同志」という呼びかけは、冗談でか、同性愛者を指す言葉で日常では聞かれなくなっている言葉。儀式では使用するのですね。

私の10日間の休みの2日目。友人に水果湖(地名)に一族の集まりに呼んでいただいた。
水果湖は武昌の湖北省政府機関や各種研究機関などが集まる行政地区。東京でいえば日比谷や虎ノ門というところか、商業ビルや接待のレストランなどありながら、官僚的頭脳の集る所ゆえか、秩序と清潔感が漂う。

今日は一番上のお姉さまのマンション。義兄様は湖北省の某委員会の幹部だそうだ。築20-30年とはいえ、天井の作りも普通のお宅でないことを感じさせた。近くには湖北省副省長宅の豪華な一戸建て。武漢市人民政府と同じくどこかの領事館だったことを思わせる。

昼食はそんな湖北省のお役人しか使わないという西洋館のレストランの一室で、義兄様のご両親も含め9人だった。知識人お母様、ご両親の年代が80歳を越えるため、野菜中心だったが、肉団子、財魚の餃子や鵝鳥とジャガイモの煮込みなど、どれもとても上品なお味付けの御馳走だった。まったく中国語だけの一族の中、お兄さんのご両親は湖南省訛りなのでは、は?と聞きなおさなくてはならない。革命の功労者で武漢に移り住まわれたようです。

友だちは三姉妹の末っ子。長女の方の一人娘は、シアトルのワシントン大学社会学修士と公衆衛生博士号を取得、現在ワシントンDCの研究機関にお勤め。2番目の方の息子さんはフランスに6年留学後、今は広東。
富豪の家に生まれ、名編集長だったお母様の優秀な遺伝子が脈々と受け継がれているのですね。

またもや暗くなるまで四方山話をしてお兄様のフィンランド出張土産のコーヒーと月餅のおすそわけをもらって帰ってきた。

この3姉妹の中に加わると、いつもなぜか自分が子どもの時に一緒に遊んだ人の所へ帰ったような気になる。
お兄様のお仕事の話になった時、「ニィ姐夫是湖北省委員会…」(あなたのお兄さんは湖北省政府のね…)と言って、私を自分の妹として扱ってくださったのにはびっくりした。

10月この風の感触、もうすぐ姉の6回目の命日を迎える私は、この姉妹的感覚に涙した。


大変な混雑を予想していたが、いつもより車はスムーズに街を走り、武昌でも花火があげられた。小さい紅旗やお祝いのステッカーををつけて走るタクシー。頭の上で幾つも旗めいていた赤い赤い旗、旗。

中国60年のお誕生日おめでとう。

楽しい一日でした。