ほとりに立って

今日は10年生き延びた記念日だから、長江を見に行きたいと思った。それも自転車を1時間以上も走らせて。が、目を使いすぎて、頭痛、長江のほとりまでいくことは諦めた。
たどりつけずとも確かに自分の中にあるその河の流れ。目を閉じれば、その大きな流れを感じることができる。


そのときあらゆることが私の命にとって冷たかった。あまりにも、あまりにも。
外からはそうとは気づかれることなく、コートの下にふきだす血を白い包帯で包んで歩いていた。

そしていつの間にか飛行機にのり、自転車にも乗って、好きな場所へもたどり着けるようになった。




ほとりに立って向こう岸を眺める。
向こう岸にあるものが手に入るかどうかではなくて、眺められるだけで幸せなのだ...と思う。