まっすぐな気持ち

ゆっくりTVも見る余裕のない日々になった。
 週末も50名の作文を読んでチェックしていかなければならない。それでも、初めて日本語で書き始める2年生の作文、春節の思い出の中にあるハルピンの氷祭り・・・。
 おととしの夏一ヶ月お世話になった学生の家から、スンガリ川(松花江)を渡って太陽島へ行った。緑滴る夏、可愛いリスも走り回っていた、あの島が氷原となって氷の像が並んでいるのだ。中央大街のロシア料理も古いそのレストランも思い出される。あ〜、来年の春節はハルピンに行こうかな・・・そんなことを思う。
 週末は1年生から3年生までそれぞれに誘われた。3〜4人分の体が必要。
冬休み最後の日に見た「初恋の来た道」(張芸謀監督、章子怡主演)は、真面目に生きたり愛したりすることの良さを感じる映画だった。小さな村にやってきて、40年間、子どもたちを教えてその村で死んでいく人とその人を生涯愛していく人。
 中国には先生を大事にする伝統が生きていて、映画の中でも吹雪く白い大地の道を棺を担ぎにかつての教え子たちが帰ってくる。それぞれ年代の違う教え子たちだ。
河北の錦秋に先生の朗読の声が響いて子どもたちの声がついていく。人を育てることが小麦を育て、豊かな秋を迎えることのように感じられる映画。
 競争社会の歪はこれからいろいろ現われてくると思うが、まだまだ、教育が社会的弱者へのエンパワーメントになる国。真っ直ぐな気持ちに応えたくなる教師も多いことと思う。