お昼の楽しみ

 大学が黄金の森、昨年の雨のない晩秋に比べると色鮮やかで美しい。
今年は教育部(日本の文科省に相当)の検査が入るということで、使用教材リストを作成したり、学生の提出物、成績等きちんとした管理をしておかなければならない。前年までは最終的な点数を出せば教務課が許してくれたのだが・・・緻密な仕事。
忙しい日々は昼休み、戻って見るCCTV教育・科学テレビが楽しい。というのもドラマは毎日2時間連続で放送され、話しについていくのがかなり厳しくあっと言う間に終了してしまうし、悲劇は悲劇、喜劇は喜劇なのが今一つつまらない。
 この時間、詩人蘇軾、や思想家孔子など毎回中国文化・歴史を有名大学の教授が中心で解説してくれる「百家講壇」もいいけれど、続いて放送される番組「人物」をよく見る。日本もこうしたチャンネルがあるとTVに戻る人も多いのではないかと思う。
 内外の有名人に注目する30分番組で、このところは「中国若手音楽家シリーズ」、新進気鋭の音楽家を紹介している。今週は6月に武漢にも来たバイオリニスト李伝韻(リー・チュアン・ユン)が登場した。
 26才青島生まれ、香港育ち、ジュリアードで学んだ天才です。まるでオリンピック体操E難度の技をみているような超技巧。個人的にはもう少し才気が静まってくるのが楽しみ。
 6月の武漢の演奏会の晩、買ったCDにサインしてもらい、日本にも来てくださいねといったら、行って来たたばかりです、「ウツクシイ(美しい国でした)」と日本語を一言話してくれた。
 番組の中では「誰も理解しなくてもいい。音楽が僕を理解してくれる」と強い音楽との結びつきを語っていたが、信念は孤独な闘いの味方ですね。