就職説明会

午前中4時間の授業を済ませ、色づいた並木道、待ち合わせ場所に急ぐ。H君が上海で勤務する日系企業の就職説明会のために大学に帰ってきた。長身に紺色の背広がよく似合う。
彼の働く日系企業は日本の大学生にも人気企業で、中国全土に系列会社が133、今年は中国の優秀な大学生を300名採用する計画で、名門20校を2ヶ月かけて回っている。
明日はもう西安交通大学に飛ぶ。長春吉林大学では1000人集まったそうだ。募集するのは日本語の人材だけではない、電気・情報工学、ソフトウェアなど理系専攻それにプラスした形で英語、日本語の能力が要求されている部署も多い。
食事を一緒にして、H君の説明だけ聞きに行った。企業の成り立ちから、理念、中国での事業展開、今後の計画といったことを立ち見もでる会場で堂々と話していく。去年の説明会を自分も今日のみんなと同じように聞いたのだと語り始めた。学生から社会人へ羽化していく姿を見ている。
競争が激化し、より高い学歴獲得を目指して、大学院進学率が上がっている。社会に深刻な歪が生じる前に雇用の場が増えるとようにと願うが、そこに日系企業がどのような動きをとっていくのだろうか。