偶然の旅行者

mklasohi2006-09-02

8月31日夕方4時、漢口の歩行者天国にいた私に電話。「湖北省の山村に行きませんか。出発は今夜5時です。」
1〜2年生の授業が4週目からとなったし、中国を理解するため自分の目で見たい。タクシーを飛ばして家へ帰り、荷物を作る。出発時間を少し遅らせてもらって、その夜10時すぎには蕲春県T村に着いていた。体育の先生0先生とそのお兄さん、学生のCさん、そして華中師範大学行政学のP教授(ワゴン車を殆どの路程、運転してくださった)。
 詳しいことは機会があれば書くとして、山村でも9月は新学期。山道をワゴン車すれすれに、担ぎ棒の前後に机と木箱を通して担ぐお父さんや、自転車を押しながら運ぶ男の子などとすれ違った。なぜ机など運んでいるのかと聞くと、村の小学校の学費は一学期100元(1500円)程度で、机を用意する予算がないのだそうだ。それにしても、子どもや親が炎天下1時間以上かかる道を机を運ばなければいけないとは、なんと不合理な…。
泊まった宿は60元。竹の敷物がベッドに敷いてあるのでエアコン28度で心地よく眠れる。
 今日の帰り道、急な夕立にあった。特大級の雷。雨宿りを兼ねて皆で入った黄梅県の小さな食堂では痩せた犬が雷を怖がって雨宿りをしている。
 ワゴン車が立ち往生して、踏み砕いてしまったかぼちゃ代を少しでも多くほしいと騒ぎ立てていた農家のおばさん、出会った人の数より多い牛の顔を思い出しながら(笑)辛い辛い料理を食べた。
・Anne Tylerの小説「The Accidental Tourist(偶然の旅行者)」は、ウィリアム・ハートの主演で映画化され(原作とは少し異同あり)悲しい物語だが救いがあって大好き。人生の旅は突然で人為的にはオーガナイズできないことがある(笑)。