Part One

 今日から試験週で1週間の休み。苦あれば楽あり。先週Karenさんから一緒に旅行したいと言われていたが、コンテストが終わるまで調べる余裕も無いので、待っててねとお願いしていた。
昨日はよく眠って、思ったほど疲れは残らなかった。午後、宿舎の前にある旅行社に行き聞く。審査員謝礼と、外事処からもらった翻訳のチェック料で旅行代だ!(恣意的解釈)。
 Karen先生もOK。旅行社に支払いも済ませ、そろいの帽子をもらって(笑)、さて外に食べに行こうと、2人、自転車で校門の外に出た。Karenさんとは武漢でも東湖まで自転車を走らせたり、北京でも自転車を借りて後海まで行った。
爽やかな夕方、気になっていた小さい通りに迷い込むように入っていく。殆ど露天の洋服屋やら、靴屋、家庭用品の店、食べ物屋が市をなしている。路も舗装されていないし、オートバイやスクーター、荷物を運ぶトラックがガタガタとお構いなしに押し込んでくる。店の人、ぶらぶら歩いている人、なんだか嬉しそうな犬、どうでもよさそうな猫。がちゃがちゃと渾然一体。「これが大部分の中国よね」とKarenさんがいう。古いレンガの家は取り壊され、きれいな高層マンションが次々と建築中だ。その落差の大きいこと。
武漢直轄市になるという噂もある。地下鉄を漢口からこの大学あたりまで通す計画も進んでいる。近くにシリコンバレーならぬ光谷(オプティカル・バレー)と呼ばれる一帯があり、科技大も国家の重点プロジェクトを受けて進めている光通信やソフトの開発等があり、テクノロジーと産業が結びつき、中国でも注目される科学技術一大開発地域になることが予想されている。その側のこんな通りは写真の中に生きる町になる日も近いだろう。
いつの間にか自転車を乗り回して3時間上経っていた。思いがけずの冒険Part 0ne。