旋風が吹き去った

mklasohi2006-05-13

お祭りは無事終わった。準備段階からを思うと、無事?とも言い難いところもありつつ、過ぎてみれば、無事、特賞1名、1等1名が決まり、夏の日本の大会へ華中地区から送り出せる。これだけで、めでたし、めでたし。しかも特賞を取ったのは、かわいい教え子だ。
 昨日はちょっとした重圧と、とある横ヤリを受けて鉄の彼女も私の部屋で1時間泣いていた。彼女の言葉のまま、力強くユニークなその言葉遣いのまま、演台に立たせて欲しい。この思いが指導の先生にも受け入れられた。よかった。万一落ちても、自分の言霊なら拾い集めて帰ることができる。
 昨日は雨、気温が下がった。一夜明けて、空は徐々に回復。生きた言葉は人に届く。新中国成立後、彼女のおばあさんは農村を識字運動で回った人らしい。倦まず歩いた賢いおばあさんに似た、頑張り屋さん。即興スピーチも見事な構成で、トップを走りきった。
 2位は、日本のメディアが悲惨な事件を大きく取り上げ過ぎていること、実際見た日本は活気のある国だった、メディアからだけでは日本を十分な理解をすることはできないと訴えた湖南省からの学生。
 白紙の中から積み上げられた、日本語たち。それが彼等を新しい世界に導き、自己主張の道具になった。
 220名の会場。各省からの20名の選手たちと応援の学生、各大学の教授。日本華人協会の教授やスポンサー上海カシオからも一人見えていた。お声をかけた武漢の知り合いや日本語教師の方々は多少異文化衝突の波をかぶっていただきながら、20人の若い中国人の主張に熱心に耳を傾けてくださった。前提としてある反日を乗り越え、日本の良さを見つけるという、その事実を、全体を通して改めて確認されたことと思う。
 決勝戦は7月21日東京・経団連ホールで開催予定。日本のメディアにも多少登場するかもしれない。私は、会場へ彼女たちを応援に行こうと思う。
 空に大きな月が昇っている。