千年の鮮やかさ

雪が汚れた大地を白く美しく覆うように、あるいは恋がDNAの仕業でしかなかったとしても、見上げれば緑がいっぱいの光を受け止め、空全体に心の粒子が飛び散るとき、千年の孤独に取り残されてはいないことを思ってください。二人で歩いた時間は永遠で、どこを切り取っても笑顔とその人への思いが無ければ、瑠璃に輝くことはない。いとしむ物がふえたこと、心にしまっておくもののある豊かさ、これからも思って見上げる空の自由。
思い出となることの悲しみや過去となることへの痛み、雲の底から落ちてくるような不安感。心を乗せる丁度いい場所を見つけるまで、心はしばし痛いと叫ぶでしょう。
それでも、その人と見た花の色、夜空の香りは、千年の鮮やかさでいつでも心に呼び戻せる。そして、相手の中にも何かを残していること、大事なものをもらったことが喜びとして存在する。千年たっても、二人の時間があなたと彼女を微笑ませてくれる。
最近失恋した若い友人へ。あなたの中に、いつまでもなくならない鮮やかさが増している。
加油吧!