もうちょっと頑張れ中国製

 人間には適応力があるので、たまに日本食材が欲しいと思っても手に入らないこと以外は、中国の生活には特に不便はないが、たとえば洗濯をしていても、日本製との違いを感じる。“輸入香料入”洗剤と書いてあっても、洗濯したあとに香がない。日本の合成洗剤など、香りが強すぎるのかもしれないが、問題はすすいで仕上がったときに香りがないというのは、生産者側の意図ではないということ。赤ペンが軸の中で真っ赤にこぼれていたり、ピンチつき洗濯干しも半年もしないうちあちこち壊れて、悔しいから紐で結わえて使うけど、ピンチそのものも割れてつかえなくなってきた。む。蓋つき容器も2回目でふたが閉まらなくなった。北京やハルピンで買った実用的なバッグも2ヶ月でファスナーが効かなくなった。(入れすぎだってば)
 それから何よりひどいのは北京西駅で買った「保温式水筒」。12月に行ったとき、夜汽車で暖かいものを飲もうと思って、駅の売店で買った。「24時間保温・倒しても水が漏れませんよ」店のおばさん2人で誉めそやして勧めたものだったが、夜中に起きて、その冷え切ったステンレスを触ったときには、あ〜あと思った。横にするとたらっと水も漏れた。あとで聞くと駅などで買ってはいけないらしい。旅人はすぐには戻って来ないのだから。しかし、東京駅の売店でこんなことは起きない。またそうしたことにも適応はしていくものですが。
 ソニーのイヤホーンを間違って洗濯してしまって、水が入っているのに壊れずに音が聞こえた!と興奮気味に日本製の良さを話してくれた学生がいた。こうした小さいところに手をぬいていないのが日本製。中国のものも、もうちょっと長く使えるよう品質アップされるといいな。