二十歳の祝賀

mklasohi2006-01-07

水溜りに氷が張っている。気温は零度に下がっているが青空が気持ちがいい。
今日は武漢大学で日本人留学生自身による手作りの成人式があり、行ってきた。何か話をして欲しいと頼まれ、私は人に話させることは、今の仕事の一部だが、自分が話すことは極力減らすようにしている。また、一人ひとりとならともかくとも、大勢の前で話すのは苦手である。何とかお断りしたいと思いつつも、武漢で20歳を迎えた人たちにお祝いの言葉を贈るのは先に大人になったものとしてすべきことだなと、お引き受けした。
留学生教学ビルの2階小さい教室に、女子学生たちはチャイナドレスにジャケットという格好で集まった。日本でなら皆さん和服ですね。それから武大の知り合いの中国人学生K君にも声をかけた。彼は同じ日本語を学ぶ寮の友達をひとり連れてきた。
祝辞を言う方が2人来られなくなり、留学5年目の学生会長さんと私だけになってしまった。(私の話はここでは割愛します)
彼の話で印象に残ったのが、朝から夜遅くまで自習をしている中国人学生や、その中国人と混じって、土日も休まず勉強しレポートを書いている韓国人学生たちを見ると、そのような努力によって彼らの底力は上がっており、日本がアジアの優とおごり続けることは早晩できなくなるだろうと言っていたこと。実は私も感じていること。
 お食事のあと、K君とその友達に案内してもらって武漢大学の旧図書館や体育館を見て回ったが、中国的な建物はアメリカ人設計家の手によるものだそうで、中国の品格の中に西洋的な骨格が備わっていて大変美しい。今日、カメラを持っていかなかったのが、惜しまれる。ターコイズの瑠璃瓦が冬空に映える。
 その図書館の周りで防寒具に身をくるんで、本を片手に行ったり来たり、暗記をしている人が何人もいる。試験期間だからだということもあるが、他大学の学生からも、昨日は3時まで勉強して6時に起きた、毎日それが続いているとメールが来ていた。
 優秀な人間はどこにいても何をしても何かを学ぶことができるので、日本の大学生のようなバイトや遊びに精を出す人たちも、社会経験や人との接触の中で生きた情報を得、自ら考え、糧として成長している人も大勢いると思う。だが、英語力や知識量という底力はこうしたハードワーカーたちに負けるだろう。また、その苦しい勉強に耐える運動選手的勉強量を見ていると圧倒されないわけにはいかない。日本国内で思っているより中国は力をつけているという印象は中国に来ている日本人が皆感じているのではないだろうか。
それはそれながら、20歳の皆さん、おめでとうございます。
私が20歳に戻れたら何をするかな・・・同じことを繰り返しているかも・・・。