上海灘

mklasohi2016-03-24

ある集まりに行き、行きも帰りもタクシーに乗ったのですが、行きも帰りも運転手さんと話しました。むっつりのタイプの方もいますが、多くの運転手さんも、1日黙って運転しているより楽しいようです。
どちらにも同じ質問をしてみたのですが、特に面白かったのが、今の上海と昔の上海とではどちらが好きかという質問。行きの運転手さんは64才。22年東京で暮らした画家の弟さんがいて、2年前に弟さんは帰国して家を買ったそうです。それで、答えは、発展という意味では、立派なビルができて発展したけれども、上海に地方からの人が増えすぎて、半分が上海人は出なくなって、それがどうもいけないと。 同じく帰りの運転手さんは60才。カチューシャの唄を口ずさんだり、日本人なの?へぇ、日本の映画やドラマをよく見たよ、高倉健、とまたテーマソングの鼻唄。そして、行きの人と同じことを言う。
そりゃ昔の方がいいよ。上海人は、こんなめったやたらにゴミを捨てたりしないもの。信号無視のあの人たち、十中八九地方の人だよ。安徽の人とかさ。上海人は最低でもみんな高卒だから、教養があるもの…と。

行きの運転手さんも上海人でした。確かに私も来たばかりの頃、上海語が溢れているだろうと思いながら街を歩いていると、様々な方言が、ざわざわと聞こえてくるので、色とりどりの音の景色の中を歩いているような気持ちになったものでした。あれ、あの耳はどこへ行ったのだろう。日常になってしまって、その鮮やかさを感じなくなっている。

タクシーのことに話しを戻すと、地方出身の運転手さんっていないのですかと聞くと、一時地方の人も採用されたことがあったけど、上海人の人たちから、言葉遣いが悪とか乱暴だとか、いろいろ不満が出て、結局上海人しか取らなくなっちゃったんだよ、と教えてくれました。
どうりでいつも、どこ出身ですかと聞くと、ほぼ上海人の運転手さんです。
これは、武漢にいるときからの習慣。当初武漢には地下鉄がなかったので、たとえば漢口に行こうと思うなら、もみくちゃになりながら最低、往復バス3時間で行くか、タクシーで40〜50分かかっていくしかありませんでした。運転手さんと話すと、地元のことが伝わってきてくるので面白い。
今度上海名物の筍と豚のスープ作ってやりたいねぇ、と言われたこともあったなぁ。
運転手さんが言ったてたスープは学食などで、食べましたが筍好きとしては好きなスープです。

昨日の運転手さんもさんたちお勧めのレストランは二人で揃って、「和記」というところでした。今度行ってみよう🎵(笑)


ところで、昨年2月、大阪大学で発表した、上海ピジン語の研究論文が論文の乗った報告論集が刊行されました。4つ目の「アルヨことばの周辺としての上海ピジン」です。なぜか中国からはアクセスができませんが、日本からはご覧になれるようです。http://skinsui.cocolog-nifty.com/sklab/2016/03/2015-42e5.html