連休のおちこち

mklasohi2011-10-04

連休4日目、お昼のニュースで北京故宮博物館前は8万人の旅行客でごった返していると伝えられていた。8万というと往時のグレイのコンサート並みでしょうか(古)。
風邪をひいたので、連休前半はほぼ蟄居で、昨日は大学の中の美容室に行ってきました。
SHISEIDO風なロゴの箱SHISEIODAのとか「おす」とか、面白日本語が並んでいました。それらはデザインであって、意味自体ではないのですね。化粧品や健康、おしゃれで面だけではなく、スーパーの「さきいか」の袋にも「こがねもち、北海料理」と日本語で書かれていました。「北海料理」はなんとなくまだしも、「こがねもち」は関係ないですよね(笑)。

美容院ではいつもは本を持っていき読んでいるのですが昨日は美容師さんともいろいろ話しました。付けられていたTVが戦いものドラマだったので「こういうのあまり好きじゃないんですよね」と言うと、隣のお婆さんも「打打殺殺」で私も嫌い、とおっしゃるから隣の方とも話始めた。聞けばこの大学を退官した先生で、冬は暖かい故郷広州に帰り、それ以外は、大学に住んでいるということ。中国はお婆さんはお婆さんらしい装いなので、日本人の67歳より老けて見えましたが、インテリの方は好奇心が強くてフレンドリーな人が多い。

「あなたは日本語の先生ですか、私は全然日本語が分かりません」とおっしゃるので、「きっと英語とかお得意でいらっしゃるでしょう」というと、「私たちの時代はロシア語でした。それも、使う環境にないと忘れてしまいますが…」と。
ロシア語と言われたときに、老先生の人生の軌跡と中国とロシアとの関係がふっと現れて消えた。もっとお話がしたかったが、手順の関係で席が離れその後は何も聞けないままにとなった。

この店で美容師さんは2代目。新しい美容師さんは人懐っこく、私が微博(中国ツイッター)を始めたというと、微博はやっていないけど携帯でQQ(チャット)はやっていますよ、と見せてくれ、そのまま私のQQ番号を登録し、はいっと携帯を渡してくれた。
300人登録があって、そのうち70%は知らない人からの申請にOKしたものだとか。名前を見ると、これまた「○○の△△」のような一文字だけひらがなが入っていたりする。特に日本語科の学生ではないのだから、一般の人の中でも日本語を使ってみたいという気持ちが増えているのだろう。「じ○○ק★」のようなものもあった。

その夜、美容師さんからQQが来た。8時で仕事が終わって家でTVをみてますよとのことだったので、どんなドラマですかと聞いて私も見てみた。娯楽時代劇だった。
「新しい髪形気に入りましたよ。謝謝」と送ると、「喜欢就好(気に行ったならなにより)」と返事が来た。
私のqqには学生や友人以外に、近くの薬局の薬剤師のおじさんもいて、日本で地震があったときにもお見舞いのメッセージをくれた。



わたしの中国語ツイッター(微博)の方にも少しフォロワーが増えてきて、今朝はアメリカ在住の中国人の方からダイレクトメッセージが来た。中国語を教えながら統語論や語彙論を研究中の方のよう。湖北省出身で同じ南京大学中文系・王希傑教授のブログファンだということも知った。

中国の微博はツイッターより大衆化している感じがする。携帯を使ってどんどんみんなが呟くしいろんな情報を転送してくる。また、ご当地情報ものも豊富だ。どこの何麺がおいしいとか…。武漢情報に登録して、コメントを送ったら、漢口にあるコーヒー屋さんがメッセージをくれた。今度、漢口に行ったら寄りますね、と返事をした。

遠くアメリカとつながったり、市場の薬局のおじさんや美容師さんと話ができる。グローバルでもあり、ローカルでもある。透明な電波の中におちこちの人がいて同じ時間を動いている…。