鳥籠靴籠

市場の靴屋さんでオーダーしておいた靴が出来ました。黒とオフホワイト。
一足80元。取りに行った時、サンダル(白)のほうは、どうみても踵の所1センチ近く大きい。おじさんは大丈夫と言うけれど、「おじさん、オーダーでぴったりでなかったら意味がないじゃないですか。これは売ってしまってください。」というと、「うーんそうだな、じゃ、36号(23センチ)で作ってやるよ」と。
そして1週間。実は、仕事が細かいとも言い難いし、とってもはきやすいとも言い難いけれど、新しい体験はいつも小さい旅のようなもの。
                

お金を渡して、ついでにもう一足夏用のサンダルも買うことにした。75元にまけてくれた。3足オーダーで、デパートで買う1足分の値段にも満たない。サンダルに光るボタンのような飾りがついているので、「こういうの、すぐとれちゃうんですよね」というと、「とれたら、いつでも持っておいで。付け替えてやるからさ」と。
おじさんの言葉は聞き取りにくいので、どこの人ですかと聞くと、「重慶さ」。「ああ、重慶と言えば『山城棒棒軍』という方言ドラマがありますね」
「そうだよ。俺は生粋の重慶人。よく知ってるね。方言じゃ難しいからあのドラマは普通語版もあるよ。武漢で商売を始めて8-9年になるかなぁ。またきなよ」
実はおじさんいつも中国碁を打っていてあまり商売気がない。

デパートの店員さんの話す言葉の多くは普通語だが、市場では野菜とおなじようにいろいろな音も聞こえてくる。いつも通ったお豆腐屋のおばさんは湖南省なまりだったけれど家を新築すると言う噂でいなくなてしまった。

写真の鳥籠みたいなのは、服務員さんが持ってきてくれた靴籠。隣のカーキ色の靴は、観察会で、「そんなヒールの靴はだめ」と言われて、急遽、三陽鎮の靴屋さんで買った15元の解放軍用の靴。大き目なのはお店の人に紐を固く結んで穿けばいいと言われました。