街角―肉まんじゅう

同じ大学のソフトウェア学院で日本語の先生をしつつ、中国語と武術の修行中のサイヤ人さんに誘われて、昨日の午後は、20-21日と武漢理工大学で行われている湖北省大学生武術大会を見に行った。日頃、テレビで見かけたり、また京劇の武戯とも似通っているし、なじみが全く無いわけではないが、目の前でみるのは殆ど初めてで、サイヤ人さんに見所などを解説してもらいながら見たので余計面白かった。何事にも先達はあらまほしき。彼自身の演技は午前中だったので見ることができず残念だったが、詳しくはそのうちアップしてくれるでしょう。



昨日はよいお天気で、日頃の運動不足解消のため自転車で行った。だから終わって別れて一人帰ろうとするとさほど行かない街角で、人が行列しているのを見かけて何?と気になった。火事や事故の野次馬はしないことにしているが、美味しいものの行列は気になる。
「揚州包子」。揚州風の肉まん屋ってことだ。並んで、暇つぶしに写真を何枚か撮っていた。すると、お店のお姉さんが、「中の兄さんたちの写真とってこようか」という。私が撮りたかったのは湯気を上げるお饅頭で、おじさん、兄さんではなかったけれど、そうねと言ってカメラを渡した。すると隣でやはり肉まんを待っていた女子学生2人が「なんで写真なんかとってるんですか」と聞くので、私は日本人だから記念にしようと思うの、と答えた。」(注:気やすくカメラを渡さないほうがいいときもあります)


偶然にも彼女たちは日本語を勉強しているということだった。奥で肉まんを包んでいる兄さんたちが「よしっ」と抗日戦争ドラマの日本兵がよく使うことばをかけてくるので、女の子たちが「そうじゃなくて、<こんにちは>、っていわなきゃ」「コンニチハ」「コンニチハ」「サヨウナラ]
何だが場がゆる〜んと和でいるうちに、ふかふかの饅頭が蒸しあがって出てきた。
そしてお姉さんが「一個おまけしとくね」と本当におまけして袋にいれてくれたのだ。中国は「4元分ください」と言って、「5元分、いいでしょう」と無理やり多く売りつけて、おまけしてくれることは本当に稀だから、これはお姉さんの好意を物語っている。日本人と見ると何か言わないと気のすまないひともよくいる中、昨日は行列の中に目に見えない和気藹々の神様が並んでいたのかもしれない。
おすすめは味噌煮角切り肉入り「醤肉包」と青菜の入った「小白菜包」です。肉まんは汁が飛び出すので、服を汚さないように。
…残念ながらお姉さんが撮った奥の写真は全部ピンボケだった(笑)。