蝶々

連絡したいことがあってQQをつけたら、久し振りに見かける人がオンラインしていた。ウルムチの新疆大学構内を散歩していたとき、出会ったh君だ。かれも旅行者だった。
カメラを提げている私に「旅行者ですか」と声をかけてきた。受験が終わって、ウルムチのおばさんのところに遊びに来ていると言い、人懐っこく小さいいとこたちと行った遊園地の写真などを見せてくれた。その後も度々メールをくれたが、受かった大学が意にそまず、浪人しているということだった。忙しくて最後のメールに返信できないままだった。
田舎に帰ったの? そうです!こちらは大変な雪ですよ。東京はどうですか?
河南省のある町のインターネット屋さんの中からのメッセージ。地球の片隅に戻った同士がウルムチのベンチで話したように話ができる時代。h君のハンドルネームは苗字と同音の「蝶々飛ぶ」。
昔、「どこから来たのか、蝶々のように飛んできた友よ」といった中国の歌があったが、暦の上では春近く、インターネットの中に一匹の蝶を見かけたよう。
中国の人たちと連絡を取ると春節間際で中国社会が休暇モードに入ったことが感じられる。連絡がとれない人は、どこかで雪の駅に閉じ込められているのかなぁ。