何か残ること

mklasohi2007-12-15

今日の日中経済フォーラムのことをさっくり。
宮本大使は大変流暢な中国語で、アメリカの占領による戦後復興とその価値観の変化を1946年生まれの大使ご自身の成長の過程を交えて話をされ、民主化と非軍国主義化や、学歴の高さが国民の承認がなければ何も変更できない平等の社会をもたらしたこと、世論調査により80%の日本人が日中関係の改善を願っていること、自らの目で「今の日本、日本人」を見て欲しいことを強調された。
時間が押しているということで、質問は武漢大学の学生から「13日が南京大虐殺記念日にあたるが、南京大虐殺についての考えは」、30−40代の男性から「うちの子供は日本のアニメなどを喜んでみる一方で、日本に対する恨みを持っている、これをどう教えていったらいいか」、もう1人の学生から「憲法改正の動きについてどう思うか」の3つだった。
 それに対しては、公式見解で打ち返された形だった。その後、NEC集団、中国側は東風自動車がこれまでの歩み、今後の発展の方向、NECからは参加学生のために、グローバル化時代に求められる人材についての言及もあった。
学生に声をかけたフォーラム、改めて感じるのが、辞書や本ではなく、効率は一見悪そうに見えても実際見たもの聞いたものから残るものを大事にして欲しいということ。触媒みたいに後で利いてくることがあるものだ。大使の中国語は会場にいた学生たちの印象にも残ったと思うが。
私は夕方の講演は聞かず、買い物などに寄って帰った。街を歩くと店のガラス窓にサンタのおじさんの笑顔、クリスマスソング…。


 16日朝刊一面に大使の講演の記事が写真入りで載っています。(16日)