師走のウグイス

mklasohi2007-12-07

金曜日の午後なら空いていますと答えておいたら、では今夜ということになった。授業の終わった午後いっぱい練習をし、6時半に正門からタクシーに乗り連れて行かれたのは中南財大新聞学部にある録音室だった。
科技大の留学生事務室に頼まれて、宣伝DVD日本語版の録音をしたのだ。先週もらった翻訳を手直しし、今日、中国語版に併せて練習はしたものの、予想の何倍も大変だった。なぜかといえば、たとえば中国語では「樹木葱籠、景色宜人」と8シラブルで済むところが「樹木が青々と生い茂るその景色は、人々の心を和ませ…」と34シラブルほどになる。画像に合わせて読むには2倍ぐらいのスピードで読まなければならない。速いと景色や風物の描写などでは、味わいが減り、発音も不明瞭になりがち、カミカミ。
原稿を読みながら、画面の緩急の変化に対応しなければならず、脳みそが引き裂かれるようだった。以前仕事で、NHKのアナウンサーの方の音入れに立ち会い、あたりの空気を震わすような声にさすがとうっとり聞惚れたことがあった。それに引き換え、私のsuの無声化など、なんと幼稚な音だこと、って比べるまでもないですが。
カットしたり繋いだり、先進設備の財大の関係者の方にも遅くまでお付き合いいただき申し訳なく思った。
 留学生科の先生とタクシーを財大の正門の前で待ちながら、これを日本で聞く人がいるかと思うと、あ〜もう一度引き返したくなった。