おばさんの「りぼん」

気持ちのよい青空だった。午後は裏山に登って秋が色を染めて行く風景と遠くに湖を見渡したかったが頼まれごともあり、窓の中から光を眺めて終わった。
中国では親しさと比例して、相手に対する親切度が増すと聞くが、最近、これがそうかと思うことがあった。夏が終わってから、健康のために、できるだけ歩くこと、油の濃い食べ物を控えるようにしている。おかげで2.5キロは順調に減ったけれど、これは誤差範囲、引き続き気を緩めないようにしなきゃ…。
食に関しては、例えば胡麻だれの熱干麺は殆ど食べず、それよりはカロリーの少ないスープのある麺で1食は済ませている。毎日同じ食堂。十代の男の子が麺を打っていて、おばさんが何ラーメンにするか聞いてくれる。そこの麺はキャンパス一美味しい。
9月から、肉類が高騰し、どこでも牛肉麺は0.5元値上がりし3.5元。何も入ってない素ラーメンは1.5元。お肉はとくに要らないので、儲けがすくなくて悪いなと思いながらも牛肉麺は5回に1回ぐらい、。
香菜・ラー油なし、葱と沢庵のみじん切りみたいなのを自分でのせる。おばさんは行くと、とびきりの笑顔を見せてくれて、香菜・ラー油なしを黙って出してくれるようになった。
そしてこのごろふと見ると、そこにキノコがのっていたり、昨日は結び昆布の煮物がつのっていた。あれ、もしやと思って、学生に聞くとそれはおばさんの気持ちらしい。ラーメンにのった結び昆布がおばさんからのプレゼントリボンに見える。
どちらかというと誰にも平等という態度が好きだけれど、おばさんの「りぼん」をラーメンの上に発見するのはちょっと嬉しい。
 焼き芋やさんの「顔」にもなりつつある今日この頃(へへ)。