風の吹く大地
この2日仕事が滞りがち。というのも、昨日午前中はAさんが付き合ってくださって、博物館へ。13民族の生活様式の展示を見、「楼蘭の美女」(乾湿ミイラ)に会って、「3800年もここで待っていてくれたんだ!」、と勝手に想像の世界を彷徨った。
夕方は教育庁のZさんご夫妻に、ウルムチの中心地が見渡せる紅山公園に連れて行っていただいき(写真は頂上から見たウルムチの都市の姿)、食事が終わって送ってもらうと11時半。
疲れて眠り、夜が明けたばかりかと思う時間に(実はもう9時を過ぎ)に夫人のYさんから電話をいただいた。お勤めの広播電視(放送テレビ)大学の執行部で「硫黄溝」に行くから一緒にどうかと。考えるまもなく、大学正門に迎えに来てくださり、見るとマイクロバス派はもう出発したからと、学長と副学長の乗られた黒塗りの車だった。
高速を走って1時間あまり。お昼は、豪快な茹で羊の上にのった生のたまねぎにカバブ…、こういう場合に大変なのは、「よく来た日本の友人」とお酒を勧められると、どうしても断りきれない乾杯があること。遺伝的にビールコップ1杯程度でアルコール満タンになる人だから、「新疆白酒」50度は火の玉を飲むようなものだ。午後はパオを模した建物の中のベッドに横になった。
山は既に硫黄は採れないが、近くには30の石炭鉱山があるそうだ。囚人たちが掘っている鉱もある。硫黄がとれたころは山から煙が上がっていたという。
ウトウトしながら、車窓から見たさまざまな鉱物を孕んだ山肌、ところどころに広がるヒマワリ畑、石を積み重ね、棒を立てただけの粗末な少数民族のお墓に吹く風を感じた。
今回の教材、解説部分は中国語で書いている。共著の中国人0先生から褒めていただいたので、奮起。予定をきちんとこなして新しく友人になった中国の友人たちとまた楽しい時間を過ごしたい。
風の音を聞きながら。