L君のコンサート

仲良しのCさんに誘われて、武漢○○大学で行われたL君のコンサートに行った。L君はCさんの元カレ（他大学生）だ。湖北省大学生歌手大会で2位、青年歌手大会でも2位、「頑張れ好男子コンテスト」武漢30傑に入った美男子でもある。周傑倫をちょっと細く甘くした感じ。実は以前、ちょっと用があって会ったことがあり、歌を聴きに行くと約束しながら、彼らが程なくして分かれてしまったので、その約束が宙ぶらりんになったままだった。
会場を埋め尽くす同級生後輩たち。今夜のコンサートはL君の人気と実力を応援する大学側の主催であるし、そしてもうすぐ卒業するL君たち4年生のお祝い行事の一つでもある。黄色い声援も上がるが、ともに時間を過ごした男子学生たちからの熱い支持も同時にある。
大きなスクリーンにL君が湖北TVで「好男児（イケメン）」コンテストで歌った時の映像も流される。そのとき友達になった他のイケメンたちも友情出演で駆けつけ、舞台がいっそう華やぐ。
甘いマスクで人気者ながら真面目な重点大学の学生でもある。でも会ったとき、実は二人は歩む道が違う人と感じていた。古いアメリカ映画「追憶」みたいかな。今では二人ともそれぞれ新しい恋人がいる。
Cさんは今の彼氏に交際を申し込まれたとき「先生、迷っています。ちょっと見てくれませんか」と言ってきた。Cさんとは年齢が違っていても前世からの友達だと感じているが、「そ、それは遠慮しておく」と答えた。が、学生寮の近くのスーパーの前に彼を待たせて偶然のように引合わされた。
（おお、この人ならOK）と心の中でウインクし、後で頷いた（笑）。
　昨日は前日の仕事の用意で4、5時間しか寝ておらず（取りかかり遅い）、居眠りでもするんじゃないかと心配だったが、イケメンも出てくるし、眠気も吹き飛び3時間近いコンサートを楽しんだ。
　L君が高校一年生の時、始めてコンテストに出たとき歌ったと言う歌も歌った。終わりに近づくにつれて実感されるのは、L君の青春の挑戦の輝き。卒業してからは専門に関連した会社に就職が決まっているそうだが、この4年間の挑戦、最後に同学と学校から支持されて開かれたこのコンサート、一生の宝を持つ人だなと思う。
　L君私のこと覚えているかな？もちろんですよ、実は別れるとき「先生にすまない」と言っていました。え、知らなかった！誠実な人柄に感動して舞台をもう一度見上げる。
　Cさんがバックから携帯を取り出すと「今カレ」からメール＜今どこにいるの？＞･･･Cさんは＜先生と一緒＞とにっこり私のほうをみながら返事を送った。これは裏切りにはあたらない。
私は彼らの青春の舞台に友達として座り、卒業のコンサートでぎりぎりL君との約束も果たせて、本当に清清しい気持ちの夜になった。