蘇軾の愛した?

後期授業が始まり、4月の本格的な教育部の検査に備えまたもや管理が厳しくなった。教師は教室に15分前につくようお達しの上、その監督が教室をチェック。
 2年生の授業には聴講が4人も増え、1人は「学院の一番偉い書記の親戚ですからよろしく」と・・・中国式? 何かと肩こりだが、授業はマイペースで楽しくやっていこう。
 湖北省鄂州市出身の学生に「東坡餅(トンポーピン)」という名前のお土産をもらった。宋代の偉大な詩人蘇軾の名前のついたお菓子だ。
 箱に書いてある由来を読むと、蘇軾が黄州に流された時、たびたび鄂州の西山に遊んだが、その時、西山の寺の僧が泉の水でお茶をいれ、小麦粉を揚げた菓子でもてなしたのが始まりとある。油で揚げた平たいカリントウがとぐろを巻いているようなお菓子。お砂糖もまぶされ一目見てこれはカロリーが高そうと思ったのだが、これがなんとも言えない歯ごたえで素朴な味でおいしい。冬休みに鄂州にも行きたいとおもいつつ時間がとれなかったから、思いがけない蘇軾の残した贈り物のような・・・。
 夕食後に「東坡餅」をたべながらニュースを見ていたら、今日は李肇星外交部(外務大臣)の内外記者会見が行われ、安倍首相の従軍慰安婦を巡る言論について香港の女性記者から質問が出ていたので注目した。
李外務大臣の答えは「日本政府は真実を認め、適切な処理をするべきだ」としながらも、京都のお寺で見たという題字を引き合いに出しながら、「今年は国交正常化35周年。日中友好協力の流れを止めることはできない」とソフトなものだった。4月の温家宝総理の訪日に水をさすようなことはしたくないということだろう。
 泉の水でお茶をいれ、友好の素朴な心のある交流が35年をきっかけに始まっていくといいけれど・・・。