同学男女

 パンツ?
朝「現代文学西洋文化」を聞きにいったが、教授は大きな声で学生と論争されるし、やんちゃなタイプだ。(ちなみに「現代文学」は日本の近現代文学、日本でいう現代文学は「当代文学」になる。中国語の単語は確認しないと日本語とはずれがあることが多々ある。)これが哲学的な内容で難しいので、先生に注視し、スクリーンと見比べていると、開始2分、私も気がついたけれど、隣や後ろの女子学生が、どっと吹く。
先生のズボンの後ろからパンツが4センチぐらいはみ出ているのだ。振り向かれるたびに周りの女子がくっくくと下を向く。彼女たちも必死にこらえていることがわかると私もツボに完全に、はまってどうしても集中力が保てなない。目をこすったりしてごまかしたが苦しい。
休み時間にトイレで「わ〜堪えるのが苦しかった。見ないように一番前の人を楯にしてました」と後のほうに座っていた子が言う。それでも先生に対して折り目正しい中国の学生は、軽はずみな言い方はしない。「先生は晩くまで研究したりしていらっしゃるし、腰が悪いと聞きました。」
そうだなぁ。この2日の武漢、急に気温が下がって先週まで半袖でよかったのに、今日はセーターを着ている人もいる。そうか、先生のあれは「ももひき」だったのかも。武漢は暖房を基本的に使わないので「ももひき」は必需品。人の振り見て我が振り直そう。

 「笑」
「普通語クラス」の四川省出身の男子学生は行くなり「今日ついてなかったんですよぉ、自転車盗まれちゃって」とショックな顔をしている。自転車なら私も4台目、おおいに共感します。「授業が終わって止めてたとこに行ったら、無くなってて、もうムカつく(可悪)」といいながら、ノートに何か書いている。見ると「笑」という漢字。「人が笑っているように見えるでしょ。だから書くと嫌なことを忘れるんです。」「確かに」と言いながら私も、笑顔の落書きに変えてみた。タケカンムリは笑っている目、その下は大きな口。
1時間説明を受けても私には分からないだろう難しい物理の問題を解く一方で、ノートの横に「笑・・・」と書いている中国の男子学生の天真爛漫。思わず和みました。