旅の記憶

mklasohi2005-08-17

中国人の先生に差し入れしてもらい、体を休めていたら、夜寝返りをしたとき、ポキっという音がして背骨が戻り楽になった。スープには棗や蓮の実なども入っていて漢方スープ、久しぶりの辛いジャガイモ炒めも食欲増進で、元気になった。感謝、感謝です。
小さな啄木鳥が小さな算盤を弾いているようにケタタタタタましく鳴くここのセミの声が今日は小さい。
 旅の思い出は、香港のホテルの部屋の窓から、台風「珊瑚」のつれてきた九匹の龍の雷をベッドの横になって眺めた散々な夜を除くと、クライマックスは旅半ばの8月9日、大連の飛行場から桂林に向かった夜のことだろう。
 桂林行きの飛行機は台風9号“麦沙(マイシャ)“のおかげで2時間遅れ。軒並み欠航になっていることを思えば幸運というべきだが、予約しておいたホテルに着いたのは深夜2時過ぎ(ぐったり)。やっと休息できると思いきやフロントに並んだ3人が揃って「もう部屋はありません」と言う。「え、そんな。予約してましたよ」と言っても、今は何時だとお思いですか、予約の12時から2時間も経っているんですよ・・・とかなんとか。こ、こんなサービスがあるだろうか。ホテルは民航大廈、三ツ星程度とはいえ、いわば全日空日航)?ホテル、その会社の飛行機に乗って遅れた深夜の予約客を、しらんぷりで取り消すなんて。その上、平然と不親切な言説を続けるフロント嬢に・・私だってイカルときにはイカルのだ。言葉を遮り、「民航大廈のサービスはこの程度ですか!私たちのために、何か方法を考えたらいかがですか!」はっとしたお姉さんは別室に入るや連絡をつけ、まもなく別のホテルを用意してくれた。真夜中のフックは正しく命中。中国では正しく怒ろう(でも、夜中だしこちらも疲れる)。
冒険の夜は終わり、翌々日にはゆったりと漓江を下った。
 桂林の山水は天下一との言葉通りだが、夜の飛行場からの道の片側に黒々とシルエットで浮かび上がる山の偉容が、ぎょっとするほどいい。トロルや山の精のように夜空に聳える「ものを言う」山がいい。
昼間はそれに比べると優しく、河には牛なんか水浴びをしていて、「この山をみて一生を暮らす牛と、せわしく旅行などをする自分」とどっちが幸せかななどと考えてみる(笑)。
 時間が許せば、桂林ではなく、漓江下りの終着点・陽朔の民宿で一泊、自転車で村を廻り、山水、鍾乳洞などを楽しむのが上策のようです。欧米系の人たちが楽しそうに自転車に乗っているのを見かけた。